記憶障害ってどんな感じ?インフルエンザ脳症の後遺症

高次脳機能障害体験談~退院後~

私はインフルエンザ脳症で記憶障害になりました。

そう聞くと「その割には発症当時の出来事をブログを書いたりしてるよね?変じゃない?」なんて思う方もいるかもしれませんね。

記憶障害(記憶喪失?)と聞くとイメージ的に「ここはどこ?私は誰?なにも思い出せない…!!」みたいなイメージが思い浮かんだりはしないでしょうか?

私はそう思っていました。でも現実は違っていました。

そもそも記憶障害にも二種類あるなんて知りませんでしたし。実際「え?そういうのあり?」みたいな感じになりました。理屈が分かると「なるほど」と感じますが、分からないと「訳が分からない」そんなと不思議な世界かもしれません。

今日は私がなった、不思議な記憶障害の症状について書きたいと思います。

そもそも記憶障害ってどんな感じなの?

ざっくりというと、ある時期の記憶が吹っ飛んで記憶喪失。さらに物覚えが信じられなくらい悪い人。そんな感じになりました。

私がインフルエンザ脳症を発症したのは1月15日です。で、1月の前半の記憶はほとんどありません。12月の記憶もほとんどありません。でも、入院した後の記憶はうっすらとあります。図に書くとこんな感じです↓

記憶障害で消し飛んだ記憶

発症直前の記憶は完全にどこかに行ってしまいました。ほぼ思い出せません。そして入院直後はほとんどが断片的にしかありません。退院直後から数か月間は滅茶苦茶です。

滅茶苦茶というのは実際の出来事が頭の中でミックスされて、別の出来事として思い出してしまう。といった具合です。常にものすごい勘違いをしている人…みたいなイメージです。

ちょうど「イオンで牛乳を買ってきて」と頼まれたのに、歩いているうちに「卵ともう一品おかずを買ってきて」に変化していた。そんな感じですね。「イオンにお使い」だけは憶えていたのは不幸中の幸いでしょうか。

 

逆に昔の記憶は引き出せます

記憶って古い昔のものから消えていくイメージですよね。ところが私の場合は逆です。昔の記憶ははっきりとしたままで、新しい出来事の記憶がやられてしまいました。

例えば私は子供の頃に神奈川県から宮城県へ引っ越しました。そして今は千葉県に住んでいます。どこの幼稚園や小学校を卒業して…といったストーリーは正確に思い出せるのです。それどころか小学4年生の時に暗記した円周率60桁とか、長編漫画のストーリーとか、普通の人は憶えていないだろうといったマニアックな記憶も思い出せます。

ところが、退院後のお使い「イオンで牛乳を買ってきて」は憶えられないのです。何を買えばよいのか思い出せず全く別なものを買ったりしていました。

なぜ昔の記憶はあるのに新しい記憶は滅茶苦茶なの?

ざっくりというと、一時的な記憶の保管場所に傷が付いてしまって、永久的な保管場所に書き込む前に記憶データが吹っ飛んでしまったからのようです。

まるでPCのメモリとハードディスクのようで不思議な感じがしますよね?この現象は人間が脳に記憶する仕組みに関係しているようです。

記憶 - Wikipedia

WIKIを読むと「あぁ、こんな説明を受けたなぁ」って思い出します。ぼんやりとですけど。

これが発症前後の記憶がごっそり抜け落ちてしまった原因のようです。

退院した後も記憶が滅茶苦茶なのはなぜ?

これは病院から聞いた情報だったかな…?定かではありませんが、

脳には【細胞に傷が付いて使えなくなると、新しい細胞が迂回路を作って壊れた部分を補完する機能】が備わっているそうです。

確かにそういう感覚はあります。時間をかけてゆっくりと記憶力が回復してきましたから。きっと新しい迂回路が完成するまでに半年ほどかかったのだと考えています。

迂回路が完成するまでは、一時的な記憶の保管場所が壊れている状況ですから、脳の回線が混乱していて変な風に情報を書き込んだり、変な風に情報を取り出したりして記憶を再生していたのだと思います。

記憶は「書く・保存する・取り出す」の三段階で構成されています。私の場合は「取り出す」機能が破損してしまったようです。幸いにも記憶の断片は脳に書き込まれているのですが…。

発症から1年たった今では記憶力は回復しています

退院後半年間は、記憶が滅茶苦茶な状況でした。毎日幻を見て暮らしているような感覚です。ない現実があるように構成されて記憶として再現される日が続きました。

そんな捏造した記憶を信じてしまい悲観してやさぐれた時もあります。でもだんだん慣れてきて「あぁこれは作話だな」と見抜けるようになってきました。

自分の変な記憶の再生に負けないためには「ノートに記録を取る」のが一番の防衛策になると思います。人に言うよりも、自分自身の手でノートに事細やかに出来事を書くのをお勧めします。

私自信何回か自分のノートに救われました。それ以降は不安事がおきると必ず記録ノートを確認するようにしています。

記憶力はもどったが…

発症から1年たった今では、記憶力はほぼ元通りに回復して安定しているように感じています。

でも後遺症が残りました。

それは自分を信じる自信が無くなってしまった。というものです。

何をするにも「自分は間違っているのではないか?」という不安が付きまとっています。

良く言えば慎重になったとも言えますが、気持ちが憂鬱になって落ち込むくらい、自分自身への信頼を自分自身が失っています。

今の私にとって、かなり大きな悩み事なっています。克服できればいいのですが…。もう少し心のメンテナンスが必要なようです。

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