高次脳機能障害は回復の見込みがあるのだろうか?|自分が体験した1年間から

高次脳機能障害のリハビリを兼ねて書いているこのブログにアクセスがありました。

訪問キーワードは「高次脳機能障害 回復見込み」です。

きっと、脳に障害を負ってしまった当事者。もしくはその家族が「治るのだろうか?」と不安な気持ちに包まれながら検索したのだろうと思います。

私はインフルエンザ脳症で高次脳機能障害となりました。大学病院退院後は「元通りに治るのかなぁ?」と、不安で一杯でした。

「脳は回復する」という脳の研究をしている方が書いている本を読んだり、高次脳機能障害のリハビリの本を読んで実践したり、大学病院の先生に進められたナンプレでリハビリをしたりと、毎日ワラにもすがる思いでした。

実際のところ高次脳機能障害は回復の見込みはあるのでしょうか?もし、回復するのであれば、どのくらいの症状の人が、どのくらいの期間で回復するのでしょうか?

私は専門家ではないので一般論や医学的なことは一切語れません。でも当事者なのでがっつりと経験しています。そんな立場で発言すると【脳はめちゃくちゃ回復していると実感していますよ!】

「ここまで出来るのに精神障碍者を名乗ったら詐欺だろう!?」ぐらいの勢いで回復しています。

では、どのくらいの状態だったのが、どのくらいの期間で、どのように回復していったのかを説明します。

高次脳機能障害はどのくらいだった?

私の高次脳機能障害は、記憶障害、注意障害、遂行機能障害です。

救急搬送された大学病院での心理検査の結果は100人中100位。全く記憶が出来ない状態でした。

物事を何一つ憶えられないため、本来なら半年に1度程度しか行えない心理検査(WMS™-Rウエクスラー記憶検査)を毎日。1ヶ月間行いました。

「入院期間中に毎日心理検査を行えば覚えてしまうのでは?」って思いますよね?ご安心ください。何一つ覚えられませんでした。悲しいかな、これが記憶障害なんですね。

一応なんとなく心理検査でやったことは憶えています。だから実際に検査がはじまると「あぁ、これやったなぁ。でもなんだっけ?」といった感じになります。

私の脳の中に記憶の断片が保存されているのですが、それがうまく取り出せないんですよね。記憶の想起ができないってやつです。

記憶は、記銘。保持。想起の3つのプロセスから成り立っています。私は想起の機能が故障してしまいました。覚えている内容を正しく取り出して再生できないのです。

記憶の断片があるのは気づいています。すべてが「のどまで出かかっているのに思い出せない。」というような感じですね。

神障碍者手帳3級。要見守り判定で大学病院を退院しました。

高次脳機能障害はどのくらいの期間で回復した?

インフルエンザ脳症を発症して6か月目には、記憶力が正常レベルに回復したと感じています。たしか7月末頃だったかな。

退院直後は記憶力がザル。リハビリにとイオンに牛乳を買いに行けば卵を買ってくるような状態でした。

電車だってまともに乗れません。目的地までの乗換予定が作れないし(作っても矛盾しまくり)、予定を作っても予定通りに行動できませんでしたから。

そんな私でしたが、脳は少しずつ回復するんですよね。

私は高次脳機能バランサーというパソコンのソフトで、私の障害の度合いをチェックしていたのですが、まともに行動できるようになったと感じた時期と、高次脳機能バランサーの判定がほぼ一致していました。

高次脳のリハビリ期間はどのくらい?

私は千葉リハで作業療法というリハビリを受けています。ちょうど今の季節はインフルエンザとコロナの影響でお休みしていますケド。

たしか4月頃から始めたので、作業療法を始めてもうすぐ1年になろうとしています。一応まだ続いていますが、もう終わりにしたいと考えています。千葉リハには意向を伝えてあります。

なぜリハビリを終わらせたいのかというと、今の回復に十分満足しているからです。正直「これ以上リハビリをしなくてもいいよねぇ?すでに元の能力を取り戻しているんじゃ…?」と感じているからです。

もし「まだまだ回復する余地があるよ」というのであれば、リハビリを受けたいと思いますが、そのあたりのお話は聞かされていませんし…。昔の私を知っている人じゃないと答えられないですよね…。最終的には妻がどう考えているか次第になるかも?

高次脳機能障害の回復期ってどのくらい?

脳の回復にはゴールデンタイムというのがあって、障害を負って1ヶ月以内とか半年以内とか1年とかあります。期限が区切られていると焦りますよね?

私の場合は、発病後半年は頭のねじが飛んだ状態。でもゆるゆると回復。

ちょうど半年を境に一気に記憶力回復を実感。でも易疲労と低気圧に弱くなる後遺症は残ったまま。

そして1年後に易疲労も治った。…こんな感じかな?

自動車の運転も再開できました

運転再開を目標に治療とリハビリを受けてきました。結局運転を再開できたのは発症から1年ちょっとが過ぎてからですね。

記憶障害よりも注意力の低下が問題にされていたようです。高次脳機能障害はマルチタスク障害なんて別名があるようですし。

実際に一点に集中してしまう傾向が強くなった実感があります。融通が利かなくなるというか機転が利かないと言うか、そういうのもありますが一か所を凝視してしまうようです。とくに疲れると症状が顕著になります。

運転は全方向に注意をむけつつ操作をすると言う高度な脳機能を駆使します。運転し始めのうちは全方向の警戒を怠らないのですが、疲れるとか集中してしまうようです。疲れないような距離なら大丈夫なので、今は時間制限アリで運転をしています。30分運転したら休憩をとるって感じですね。

でも疲れるまでの運転時間が少しずつ長くなってきている実感はありますね。もうそろそろ運転時間の制限がなくなっても安全に運転できるのでは?思うのですが…。この辺りは家族からのヒアリングが重要視されるかもしれませんね。

仕事の復帰はどうなの?

新しいコンピューターシステムを作る仕事を始めています。お客さんのところに1人で出向いて打ち合わせもしています。

技術的には障害を持つ前とくらべても、そんなに違いはなさそうです。普通に仕事ができています。とても嬉しいですね。

ただ、退院直後に散々痛い目にあったのがトラウマになっています。自分を追い込みすぎて発狂状態になってしまったのが尾を引いているようです。もしかしてこれが二次障害ってやつなのかもしれません。自分への信頼感がマイナスです。成功体験を重ねて少しずつ埋めていくしかなさそうです。

そんなかんじで心理的には回復しきってはいませんが技術的には問題無しです。

ある日突然高次脳機能障害になったら…ぜひ取ってほしい行動

今はコロナが大さわぎですよね。とっても怖いです。特効薬がなく免疫細胞が大暴れするケースもあるとか?

それって私が脳に障害を持った原因と同じ状況です。だから私と同じように脳に障害を持ってしまう方も現れるかもしれませんね。

脳に障害を持った直後は、作業が以前と同じように進められなくてパニックになるかもしれません。これって本当にショックが大きいです。人によっては心が折れてしまうかもしれません。

でも希望は捨てないでください。自棄にならないでください。

まずは自分を信じる。脳は回復します。そして家族を大切にしてください。心配してくれる周りの方々を大切にしてください。絶対に裏切らないでください。帰れる場所があるのはとても幸せなことです。みんな回復を待ってくれています。

感情に流されるがままの行動はとらないほうが良いです。

転職や車を売るなどの大きな行動は最低1年待ちましょう。心に余裕が出来た後にゆっくりと考えるべきです。

心が落ち着く前に元に戻せない行動をとってはいけません。その時は満足しても一時的な逃げかもしれません。治った時に後悔するのはとても悲しいです。きっと「耐えて粘ってよかった」と思える日がやってきます。その時にたっぷりと自分をほめてあげましょう。

障害を持つと健常者だったころを思い出して悲しくなるかもしれません。だからあまり過去は振り返らないほうが良いです。前を向きましょう。そして現状維持で満足せずに常に前進し成長し続けるように心がけたいです。

治らないから障害と言われていますが、私のように「治ったよねぇ?」「今の状況を治ったと言わなかったら、何がどうなれば治ったと言えるの?」というような感じで、元に戻るケースもあります。

これはもう自分の回復力を信じるしかありません。あとは少しの努力でしょうか?無理はしないでくださいね。取り返しがつかない状態になり再度病院送りになってしまうかもしれませんから。

もうね「必ず元に戻れると信じる。自分を信じる。」これにつきます。焦らずにコツコツと…が回復の秘訣だと思います。

毎日の行動をノートに記録する癖をつけるのもおすすめです。ブログやツイッターのネタになります。

ツイッターやFacebookなどのSNSは同じ境遇の仲間と繋がる良いツールとなります。同じ障害を経験している方は健常者の方とは何かが違います。同じ辛い思いを経験しているので共感力が高いのかもしれません。

時間が経つに連れて自分の弱点を理解できるようになります。千葉リハのグループリハビリも良いですね。弱点を理解して補う工夫を実施でき不便が無くなれば、もう障碍者ではないのかもしれません。生活から障害がなくなるわけですから。

いち早く障碍者ではなくなるためには自らの発見は大事ですが、家族や周囲の言葉も素直に受け入れるようになりたいですね。

周りのみんなと普通にコミュニケーションが取れて、行動の不便が無くなれば…すでに障碍者じゃないですよね!あの頃の毎日に戻れる日がやってくるかもしれません。私はもうすぐやってきます。

回復の足音が聞こえています。

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