高次脳機能障害とお金の管理|私の預金を妻にまかせた理由

高次脳機能障害体験談~退院後~

今日は高次脳機能障害とお金の話です。とはいっても「稼げなくなった」とか「就労」とか「障害年金」とか…

そういうお話ではなくて、

高次脳機能障害になった本人のお金の管理をどうするのが良いのか?

というお話です。

私、お金の管理の話が出てくると、精神的に追い詰められてしまうようです。お金の話がとてもキツイ。

だから妻に言ったんです
「私の貯金は全部好きに使っていい!! 私に通帳の管理をやらせないでくれ!!」
って…

なんというか…障害を負ってからというもの、お金へのプレッシャー感がとんでもなくあるんですよ。

障害を持つ前は全く平気でした。でも今はお金という存在は恐怖の対象です。

なぜお金が怖いのでしょうか?

自分の頭を整理してみるためにも、実感していることを書いてみたいと思います。

高次脳の私にはお金の管理はとんでもない負担

私は預金通帳を持っています。これは新しい車や仕事や趣味で使うパソコン。本などを購入するために用意しているものです。家計費の足しにもしていました。

あまり多くはないのですが、なんとかギリギリのラインでコツコツとお金をためていました。大切な通帳です。

その大切な通帳が私が障害を負うと同時に災いの元となったのです。

怒りが爆発!!銀行にログインができない!

生活費も同じ通帳から引き落とされています。でも私は病気で収入はがた減りです。

そうなると心配なのが「貯金の残額はどのくらいあるんだろ?」です。

銀行のWEBサイトに行って確認しようとしたんですよ。残高を。

ところがログインできないんです。

「えええええええ!?」

WEBサイトのログイン用のパスワードの入力可能文字数が減っているんですよ!

例えば私のログイン用のパスワードって20文字ぐらいあるんです。

でも入力可能な文字数が10文字に減ってるんですよ?なんのワナ?

「え?え?ログインできないじゃん!」

どうやら私が入院している時期に、ユーザーインターフェースが変わったみたい。

パスワードって長いほうが良いです。それなのに長すぎてログインできなくなるなんて…なぜパスワードを短くしてセキュリティーレベルを落とすの?意味不明。

この瞬間わいてきたのが「怒りの感情」でした。

感情失禁は悲しむだけではありません。怒りの方向へも発揮します。

「ふざけんな!なんでパスワードの文字数を短くするんだ!バカかこの銀行は!」

もう怒りまくり。

パスワードの再設定そのものもできません。元の文字数が長すぎて。

そこでさらに怒りまくりです。どんどん怒りの炎に燃料がくべられていきます。

結局、見かねた妻が銀行に直接連絡をしてパスワードの変更手続きをするのでした。

通帳の現金が減りすぎている!

ログインに成功してほっとしたのもつかの間。一難去ってまた一難。貯金残高が自分が想像していたのと全く違っていました。

「なんで?なんで?なんで?」「なんでこんなに少ないの!!!!!!」

さっきまで真っ赤になって怒っていた私。今度は顔が真っ青です。

自分の記憶の中にある預金残高と、目の前に表示されている預金残高が全く違うんですよ。

気持が悪くなりました。吐き気。動機。酸欠。

「はぁはぁ」状態に突入です。

そんな様子を見た妻が私に言いました。

  • 「通帳のお金が少ないのは入院費用(結構高い)を支払ったから。」
  • 「家の費用を支払うために引き落としたから。」
  • 「その他もろもろ。」

妻の説明が無かったらパニックで危なかったです。でも納得のいく説明を受けたので、すぐに症状は落ち着きました。

高次脳機能障害の私はお金の管理は無理だ!

この時の経験は本当に身に染みました。

「私はお金の管理はしてはだめだ!! もうしたくない。通帳に触りたくない!!」

もうね。ログインの管理も、通帳の管理も、引き落としの管理も、今の私はやってはダメなんです。精神への負担が酷すぎます。

耐えられない。いちいち感情を左右させられていたら実が持たない。

高次脳機能障害者がお金を管理するということ

お金の管理って「遂行機能」の影響を受けるのかな?って考えています。遂行機能って高次脳機能の中でも一番上位に位置する機能です。

下で支えている、記憶力や注意力に障害があると遂行機能が正常に働かないんですよね。

感情失禁や易疲労の影響だって受けます。怒り狂っていたり、疲れ果てていたりしたら…お金の管理の遂行なんてできません。

お金って生活や命に直結していると思うんです。そんな大事なものを遂行機能障害の私が管理するって…無理だわぁ。勘弁してほしい。

それが今の結論です。

高次脳機能障害とお金の管理をもう少し考えてみる

「私自信はお金の管理は無理」という結論。一般的にはどうなんでしょうね。考えてみました。

自分のお金を(自由に使えるお小遣いをためたもの)を自分以外に管理されるのを嫌がる人がいて当然だと思います。

でも、だからといって高次脳機能障害になっても、お金の管理を当事者に任せても良いものか?というとねぇ…。 

こんなことが考えられるのではないでしょうか?

お金でトラブルってもフォローできない

私のケースがコレですね。ログインができない。回避手段があっても感情が爆発して先に進めない。

さらに明細で見覚えのない項目を見ても調べることが出来ない。困ってパニックになって怒っているだけですから。

もうね…

「買った覚えがないのにお金が減っている!詐欺にあった!トラブルだ!お金を損した!そんなの許せない!悲しみ!怒り!不安!きいいいいっ!…ハァハァ。」

ですよ。

自分が過去にお金を使っているのをすっかり忘れてね。ダメでしょこれじゃぁ。

浪費が止まらない

これは抑制が効かないのと、記憶障害から来るようです。

参照↓
https://npo-biaj.sakura.ne.jp/top/top/top/qanda/money/

  • 「ほしい!」とスイッチが入ったら、全力でまっしぐら!
  • 「明日の飯の事なんか考えられない!ただ欲しいんだ!計画性?そんなの知らん!」

こんな感じでしょうか。さらに厄介なのが…

「まだ買っていないから欲しい!!」

ですね。

買った事実を忘れてまた買っちゃうんです。

私がお使いで卵を何個も買ってきたりしたのは、コレにあたりますね。昨日卵を買ってきたのに今日も卵を買ってしまうことがありました。

本気で冷蔵庫に卵がないって信じていましたから。だから「卵も買わなくちゃね!」なんです。そして無駄なお金をどんどん使ってしまう。

記憶障害って辛いなぁ…。悲しいです。

良かれと思ってしたことが裏目に出てしまうのですから。

救われる点は金が減ることに恐怖を感じていることでしょうか。

抑制のタガが外れて無駄遣いをしまくる。という症状は出ていないです。

収入が減った事への負担が酷い

障害を負ってからというもの収入が減っています。

通帳からお金が減っていく現実は精神にぐっさりと突き刺さります。

厄介なことに記憶障害って悪い記憶が残りやすいです。感情のラベルがべったりと張り付いているからなんだと思います。

悪い記憶ばかりが蘇るんですよ。何度でも。より一層悪い方向に増幅させた事実として。

それはもうメンタル病みますよ。悪い記憶ばかりが想起されちゃって。その影響で鬱のような状態になったこともありますし。

通帳からお金がどんどん減っていく…でもどうすることもできない…。病気になって働けないのって本当にきついです。

くさいものにふた状態では何も解決はしません。でも「不安ばかりが積み重なって、一層病んでしまうのは防がなければなりません」

なぜかって?

感情が暴走してパニックになりますから。まずは心が落ち着く環境を用意すべきです。これも環境調整の一つだと思います。

財布の場所を忘れる

財布の管理は意識して工夫をしているので、幸いにもこの現象は私にはありませんが…

でも障害があると、

  • 「財布をどこに置いたか忘れる」
  • 「財布を落としても気づかない」

この失敗はあると思います!

財布どころか財布を入れたカバンを見失うのもあると思います。

短期記憶障害って本当に恐ろしいです。自分でそう思います。少し前にやった事を覚えていないんですよ。

私が覚えている失敗を例にすると、雨の日に千葉リハに行ったとき、靴下がびしょびしょに濡れてしまった事があるんです。

あまりにもびしょびしょで気持ち悪いからビニールに入れて、ごみ箱に捨てちゃったんですよね。その事実を忘れて、帰るときになって「あれ?なんで靴下がないんだろう?」ですよ。

あまりにも悲しすぎます…。

なぜ覚えているのかというと、靴下がない事に気付いたときの状況からの推測です。「そんな気もするなぁ」という記憶もあります。ちょっとだけ靴下を捨てた記憶の断片。役に立たない記憶ですけれど…。

私の場合は靴下ですが、財布でこれをやっては大変です。まぁお金を捨てるということは無いと思いますが「どこに置いたのかを忘れる」はありそうで怖いです。

お金の管理を信頼できる人に任せるのも障害克服への一歩

お金ってとても大事です。家計費とは別の、自分のお金の管理を妻に任せるのは抵抗がありました。今までこっそりと貯めたへそくりもありますしね!

でも高次脳機能障害になって、繰り返し失敗して痛い目を見て、自分一人では問題が解決できない事を知って、そして減っていくお金へのとんでもないプレッシャー。

今の自分はお金の管理の負担には耐えられそうにありません。だからお金は信用できる妻に管理してもらうのが最善だと考えています。私自身の負担が減るし、妻の心配事も減ります。良いことが沢山あります。

高次脳になると考え方が曲げられなくなります。そこを柔軟に対応できるようになる。自分の考えずにとらわれずに、最善と思われる手が打てる。これぞ高次脳機能障害の克服の一つではないでしょうか!?

将来、再び自分の力でお金を管理できるようになったら、再びこっそりと自分が自由に使えるお金を蓄えたいと思います。

今は無理だけど…元気に働けるようになったら、妻にネックレスをプレゼントしたいなって考えています。

「ありがとう。ごめんね。」って!

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