「高次脳機能障害者が行う仕事ではない」頭を使う仕事をした時に困ることの実例

「あぁしんどいなぁ…」

仕事中にそう思うことが多々あります。

高次脳機能障害になったのは2019年1月。今日は2022年6月21日です。3年と半年ほど障害者として過ごしました。それでもシステムエンジニアとして何とか頑張ってきました。

でも、今更ながらに感じます。「つらい」と。

すべてが辛いわけではありません。システム作りは大好きですし。アイデアを出すのはもっと好きです。日ごろの仕事から改善案を出したり、仕事を楽にする仕組みを(プログラム的なことも含めて)作るのが楽しいです。

でも「つらい」と感じることがあります。かなりしんどいです。

我ながら矛盾したことを書いているように思えます。楽しいのか辛いのか…支離滅裂ですね。うん。それが脳のバランスが崩れてしまった高次脳機能障害の特徴の一つなのではないかなぁ?なんて思います。

では、今何を辛いと感じているのでしょうか。

それは「原点を忘れて寄り道をしてしまう」という部分が非常に辛いです。

お買い物の話ではありません。システム作りの話です。

簡単な課題なら問題はないのですが、何日も、何週間も、考え続けなければならないような課題の場合に問題が発生することに気が付きました。

私は今、他の人がお手上げになったシステムの調整にチャレンジしています。そうなんです。他の健常者たちが「出来ない」と判断したものを「出来ました」に変える試みをしているのです。

滅茶苦茶ですよね…

でも私は今までこういう課題を乗り越えてきたのです。だから「私にしかできない」というものが沢山あります。それが私の評価に繋がっていました。私も鼻高々でした。

この仕事は、経験と柔軟な発想が大事です。「がんこ」になると言われる高次脳機能障害の人がやれるはずがない仕事です。それを私がいまやっています。

しかし、ゴールはまだ見えていません。そもそも課題に取り組んでいる最中に、課題の軸を忘れてしまいます。これって遂行機能障害。記憶障害。注意障害の現れなんですよね。

課題に取り組んでいる最中に、どんどんとわき道にそれていくのです。例えばこのようにずれていきます。

  • Aという問題を解くためにはBの要素を解決する必要がある。
  • Bの要素を調べるとCの要素を解決する必要がある。
  • Cの要素を調べるとDの要素を解決する必要がある。

物事はつながりがあるので、Aという問題を解決するためには他の問題を解決しなければならない。という状況になることがあります。すると他の問題を解決する方向に過集中してしまうのです。

するとAという問題は記憶から無くなります。なぜBをしているのかを見失ってしまうのです。すると本来ならそこで答えを見つけられたとしても気づかなくなり、「Bを解決するためにはCが必要だ」と次々とズレていくのです。

やがて完全に行き詰ります。そして思うのです「あぁもうだめだ」「何一つできやしない」と。

本来ならAだけを見ていればいいのに、B、C、Dとどんどん手を広げてしまったために、頭の中はぐちゃぐちゃです。私はワーキングメモリが小さくなっています。そういう障害です。だから「Aだけを見ればいい」という基本中の基本すら記憶から消えてなくなってしまいます。

最終的には疲弊してしまい「この仕事は手に負えない」という結論に達してしまうのです。

どんどんわき道にそれていく障害とどう付き合えばいいのだろうか

この障害は辛いです。複雑な課題を解くだけの経験値と発想力はもとからそれなりになるのですが、それを制御する機能が壊れてしまって抑制が効かなくなっているのです。

この障害を解決するためには、周りから「暴走しているよ」と指摘してくれるとありがたいのですが、一人で仕事をしているとそうもいきません。

今の自分の状況を振り返ると「高次脳の人がやる仕事ではない」と入院中に主治医から言われた言葉が重くのしかかりますね。

私自身は「もういいかな。高次脳機能障害者の限界を超えて頑張ったよな…」そんな気持ちが湧いてきています。疲れてきているのかもしれません。

コメント

にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました