頼ることの難しさとその理由:高次脳機能障害と仕事のストレス

人に頼れと長年にわたり何度も何度も言われているが、やっぱり頼れていないようです。その理由が分かりました。

1. 「頼ること」ができない背景

私は過去に、どんな状況でも「できます!」と答えることが当たり前の環境で働いてきました。

例えば、仕事で顧客が望む新しい作業の追加や、急な納期変更、急な割込みなどが日常茶飯事的にありました。

もともとタイトなスケジュールで作業をこなしているため日数が必要になります。しかし、顧客の求める納期に合わせることを強要されます。

難色を示すと顧客は不機嫌になります。私は顔色をうかがいながらスケジュール調整をするしかなくなります。

本来なら作業をしてはならない時間に無償で作業をすることになります。

もちろんそのような作業は非公式であり、報酬にもなりません。またこのような作業をしていることを公にすると客の責任が問われます。だからこっそり内緒で勝手に作業をしている体をよそわなければなりません。

相手は「無理はしないように」とは言ってきます。しかし事実上は無理をしなければなりません。障害を抱えながら無償で無理をし続けていました。

2. その影響が今も残っている

しかし、現在は高次脳機能障害と向き合いながら生活しています。記憶力の低下、注意力の低下、疲れやすさが主な障害の症状です。

例えば、細かい作業などはあっという間に脳疲労を起こしてしまうようです。

するとミスが発生します。ミスが発生すると手直しが必要です。その手直しをするために本来なら不要な作業をしなければなりません。

ミスをするのは自分の責任だと考えています。だから誰にも助けを求めずに一人でミスのリカバリを始めます。

そのため非常に疲れ果てますが仕方がないとあきらめています。

3. 頼ることの重要性と葛藤

今の私は、「頼ることが大切」と理解している一方で、どうしてもそれができないことに苦しんでいます。

例えば、仕事でタスクが多すぎて手が回らない時や、体調が悪くてどうしても作業が進まない時です。

そのような時に誰かに助けを求めることができず、自分で何とかしなければならないと感じます。

その時には「自分が頼ることで相手に迷惑をかけてしまうのではないか」「自分が無能だと思われるのではないか」という不安や恐れが頭をよぎります。

また、過去の経験から「頼ることは弱さの証だ」と思い込んでしまっている部分もあります。

4. 新たな気づきと今後の課題

最近、カウンセリングを受ける中で、自分が「できる」と言い続けることで自分の限界を無視してきたことに気づきました。

カウンセラーとの対話を通じて、自分の限界を認めることが大切だと理解するようになりました。

この気づきによって、少しずつですが、自分の体調や気持ちを優先することができるようになってきました。

例えば、無理をしないで休むことや、タスクを他の人にお願いすることが少しずつできるようになってきました。

5. 今後の具体的なステップ

まず、信頼できる人に少しずつ頼る練習をすることから始めようと思います。

例えば、簡単なタスクをお願いすることから始めて、徐々に頼る範囲を広げていくつもりです。

また、カウンセリングを続けて、自分の気持ちや考えを整理しながら進めていきたいです。

課題としては、やはり「頼ることは迷惑をかけること」という思い込みをどう克服するかが大きなポイントです。

不安としては、頼った結果、相手に負担をかけてしまうのではないかという心配があります。

6. 自由度の高い作業環境での成功事例

ある作業では、顧客から「このような機能が欲しい」というざっくりとした指示のみを受け取りました。

私はそのイメージから、顧客が何を求めているのか、実現するためにはどのような情報が必要か、どのような運用が必要になるかを考え、自分の思った通りに自由に作業を進めました。

完成後に顧客に確認をしてもらい、要望と異なる部分を指摘してもらうというプロセスを経て、最も効率的に作業を完了できました。

このやり方は、私の長年の経験を生かし、顧客が気づいていなかった要望の掘り起こしもできるため、非常に高く評価されました。

まとめ

頼ることができるようになるには、過去の習慣や考え方を変えていく必要があります。

それは簡単なことではありませんが、健康と自分自身を大切にするために、少しずつでも前に進んでいこうと思います。

何でも自分でやろうと抱え込まない。

頼ることが私にとって最も難しい課題でありながら、最も重要な課題でもあります。