高次脳機能障害とADHDの共通点:私がTikTokで気づいたこと

インフルエンザ脳症の後遺症で高次脳機能障害を抱える私が、最近興味深い気づきを得たのでシェアしたいと思います。TIKTOKでADHDについての動画を見ていたときのことです。その動画ではADHDの方が、自分の障害特性について説明していました。そして、その説明があまりにも私の高次脳機能障害の特性と一致していたのです。

ADHDと高次脳機能障害の共通点

ADHDの人が話す「注意の散漫さ」や「記憶の問題」、「計画通りに物事を進めることの難しさ」、そして「言葉を選んで話す際の苦労」は、私が日々感じている高次脳機能障害の特性に非常に似ています。「これは私の話?」と疑うほどの一致でした。もちろん、ADHDと高次脳機能障害は異なる障害であり、それぞれの原因も異なります。しかし、その特性にこれほどまでの共通点があることに、驚きを隠せませんでした。

注意の散漫さと音への敏感さ

例えば、「注意の散漫さ」について、私は音に弱いという障害特性があります。甲高い音や後ろから声をかけられると、異様なほどに驚いてしまい、その瞬間に注意が途切れ、今までしていたことを忘れてしまうことがあります。このように、音の刺激によって集中が途切れてしまうことが頻繁にあります。これにより、物事に集中することが非常に難しくなり、日常生活に支障をきたすことがあります。

記憶の問題とタスク管理の難しさ

「記憶の問題」については、約束した内容や重要なことを簡単に忘れてしまうことが多いです。例えば、複数のタスクが同時進行になる仕事で、一つのタスクに集中している間に他のタスクを忘れてしまうことがよくあります。その結果、重要な作業が抜け落ちてしまい、周りに迷惑をかけてしまうことも少なくありません。このような状況は、特に仕事でのミスにつながりやすく、自分自身でも非常に歯がゆい思いをしています。

計画通りに物事を進めることの難しさと情報の変化への対応

「計画通りに物事を進めることの難しさ」についても、多くの問題があります。仕事や家事を計画的にこなそうとしても、途中で何から手をつけていいのかわからなくなり、結局何も進まないまま時間だけが過ぎてしまうことがよくあります。さらに、私は時間で変化する情報にも非常に弱いです。

例えば、最初の指示が「イオンで卵を買う」というものだとします。しかし、家には十分な卵があることが分かり、新しい指示として「イオンで卵を買うのではなく牛乳を買う」という指示に変わったとします。言われた瞬間は「牛乳を買う」という記憶が残っていますが、移動していくうちに「卵を買う」に記憶が変化してしまうことがあります。タスクが多いと、優先順位をつけることが難しく、一つのことに集中する前に他のことに気を取られてしまうのです。

他者の経験から学ぶ重要性

この気づきから、私自身の特性についても新たな視点で考えることができるようになりました。ADHDの方々が自分の特性に向き合い、それをどう乗り越えるかという工夫をシェアする姿は、私にとってとても励みになりました。私の障害特性をどう捉え、どう対処していけば良いのか、そのヒントを彼らの経験から得ることができたように感じます。

自分の特性を理解し、前向きに生きる

これからも、自分の障害について知り、理解を深めることはもちろん、他の障害を持つ方々の経験から学びながら、自分の生活に活かしていきたいと考えています。皆さんも、自分の特性について他の障害と比較することで、新しい視点や発見が得られるかもしれません。私はそれを通して、少しでも自分を理解し、少しでも前向きに日々を生きていけるようにしたいと思っています。

結論

高次脳機能障害とADHDの特性には共通点が多く、その共通点を理解することで自分の特性への対処法を見つけることができるかもしれません。他者の経験を通して、自分自身の課題に向き合うためのヒントを得ることは、とても有益です。これからも、自分の障害を深く理解し、前向きに日々を送るための方法を模索し続けていきたいと思います。