高次脳機能障害からの運転再開|発症からもうすぐ1年10か月の今

高次脳機能障害からの運転再開|発症からもうすぐ1年10か月の今

インフルエンザ脳症当事者による運転再開事例の蓄積。それがこのブログのメインテーマぽくなってきているなぁ。なんて最近感じています。
ツイッターでも運転するたびに必ず「何分運転した。」って必ず報告しています。高次脳機能障害回復の報告ツイートは私の日課になっているようです。
ちなみに私のツイッターのアドレスはここです。


こんな感じで報告しています。

高次脳機能障害の運転再開状況 高次脳機能障害の運転再開状況

運転については千葉リハからはこのように伝えられています。


「自分で様子を見ながら無理なく運転時間を延ばしていって良し。」
免許センターからのお達しはこの通り。

「特に言うことなし!ずっと無事故無違反だからゴールド免許だよ!」
「でも免許更新の手続きは特別コースね。」
特別コースって何?って思いますよね。
内容は「医師の診断書を持っていく手順が増える。」って感じですかねぇ。でも視力検査の長い行列に並ばなくても良いし「なんか私だけ特別待遇をしてもらって悪いねぇ。」とも思いました。
こちらに高次脳機能障碍者の私が体験した運転免許更新の記事があります。どんな手順を踏んでどんな特別なことをしたのか。事前に何を用意する必要があるのか。全部書いてあります。

https://hiroxy.net/koujinou_unten/post-3072.html
しかし、ここまで回復するまでが長かったです。約2年ですから。
ドライブが趣味だった私が運転再開を夢見てひたすら心理検査と作業療法のために。易疲労で電車に乗るのすらしんどくて、グッタリしながらの千葉リハとの往復。
仕事もまともにできません。周りに迷惑をかけまくり。回復しきったら全力で恩返しをしていかなければ…!
疲れが最大の敵でした。高次脳機能障害な人ならみんな知っていると思います。易疲労ってやつ。ダメージを受けた脳って信じられないほど疲れやすくなります。疲れると注意力や記憶力が落ちるしね。そうすると車の運転はできません。
千葉リハで「まだ運転再開は早いねぇ」って診断を受けた時の落胆。辛かったです。
千葉リハ的には「一発で免許センターの試験に合格させたい」という意向が働いているそうです。まぁそうですよね。病院がOKだしたのに免許センターで不合格っていうのはねぇ…。
というわけで、高次脳機能障害になってから運転再開まではいくつもの関門を乗り越える必要がありました。
全体的な流れを図にするとこうなります。

千葉リハビリセンターでの高次脳機能障害の運転再開フロー
ずーっと粘り続けたおかげで、無事に一発で運転免許に合格できました。ちなみに千葉リハ内で実車試験がありました。高次脳機能障碍者が運転再開をするためには、こんな手順を踏む必要がありました。
心理検査

診断

シミュレーター

診断

実車試験

診断

免許センターの判断

運転再開
何かをするたびに次のステップに進めるか診断があります。「運転には早い!」って診断結果が出たら半年程度延期です。
私は数回延期を繰り返しました。ちなみに高次脳機能障碍になってから1発で運転再開まで復帰できる人は、全体の5%ぐらいしかいないそうです。狭き門です。
運転技能は健常者時代と遜色なくても、易疲労が全てを台無しにしていました。これが敗因ですね。
実際のところ運転再開しても、しばらくの間は「数百メートルを運転するだけでグッタリ」でしたから。この記事の後半部分に、運転再開直後に近所を走った時の様子が書いてあります。

https://hiroxy.net/koujinou_taiingo/post-1333.html
今は易疲労は全く感じていません。高次脳機能障害の最後の難関も完全に克服できたようです。疲れやすさは病前と同じか、病前よりも疲れにくくなっているかもしれません。
なにせ意識して歩くようにしていますし、自転車で遠乗り(50kmぐらい)もするようにしていますから。この辺りの情報もTwitterでつぶやいていたりします。

最近の体力づくりはコレに夢中です

最近はドラクエウォークを楽しみながら近所を歩いています。自転車の時のように数十キロも移動できませんが、2時間ぐらいならずっと歩きっぱなしでも平気になりました。ここまで歩けたらもう易疲労なんて言えないですよね。普通の人です。
もともとゲームが大好きだった私にとって、楽しみと実益を両立しつつ健康になるゲームとなりました。今日も午後になったら歩いてこようと思っています。
「健全な魂は健全な肉体に宿る」って言葉は賛否両論ありますが、高次脳って健康な体という土台があるからこそ、活躍できるんですよね。千葉リハでそう習いました。大学病院の主治医にも確認しました。私自身も実感しています。
「健康な体=体力=易疲労対策」です。易疲労があると、記憶力、注意力、遂行機能とみんなガタ落ちになります。さんざん実感しています。
「障碍者手帳の更新はないだろうな。」
そう考えています。治らないから障害と言われましたが「いや、もう…治っているよ!!!」って胸を張って言いたいです。