高次脳機能障害がまた一段階改善したと実感した話|記憶障害3年目突入で良い方向へ

高次脳機能障害がまた一段階改善したと実感した話|記憶障害3年目突入で良い方向へ

また一歩。以前の自分に近づけたと実感したエピソードです。
今複数のお仕事を同時進行しています。私にしかできないお仕事で、障害をを持つ前からずっとこなしてきたものです。
仕事って基本的に一つの事を同時に一つですよね。ミスが発生するし。頭も付いてこれないし。そもそも疲れます。
でも、私の仕事ってちょっと変わっていまして、仕事の有無の波が極端なんです。
手が空いているときは何もすることが無く、ひとたび仕事が始まると、あれもこれもと重なります。
これって一か所から仕事がやってくるわけではなくて、全く別の場所の仕事をしているから起こる現象なのかもしれません。
きっと健康な人でも慣れていないとこなすのは困難だと思います。非常に頭を使う仕事だし、専門的な経験値が必要だからです。しかもかなり集中して取り掛からないと作業を進められません。
つまりまとめるとこんな特徴があるんですね。

  • 複数の作業を同時進行する。
  • 全く同時進行ではないので順序を付ける必要がある。
  • 全てを一日では終わらせられない。
  • 非常に複雑で想像力を使う。
  • 他の人がこなすのは難しい。
  • 直接相手先と情報交換もする。
  • 素人のお客さんが一方的に要望を上げてくることもある。

どうでしょう?とりあえず流れ作業的なものではないのが分かると思います。かなり独創的で技術的な仕事です。
そして、今のところ私以外にはできません。もちろんほかの専門家に引き継ぐ区とも可能なレベルですけれどね。
このような仕事を高次脳機能障害の人がやっている。って言ったらどう思われるでしょうか?
「うそだろ?」
ってなると思います。信じてもらえないと思います。
でも事実です。私は高次脳機能障害ですが今まさにこのような仕事をしています。
インフルエンザ脳症で私が背負った障害は次のようなものです。

  • 記憶障害
  • 注意障害
  • 遂行機能障害
  • 易疲労
  • 天気が悪くなると頭痛

退院後1か月ほど経過してから、今の仕事を再開しました。
メモを書きながら仕事しました。でもメモを書いたことを忘れる有様でした。
運よくメモを発見しても何を書いてあるのかが分かりませんでした。
「なんでこんなこと書いているの?」って自分で書いた内容に苦しめられました。もう訳が分かりませんでした。
そんなことを繰り返しているうちにどんどん時間だけが過ぎていきます。疲れも蓄積していきます。
それでなくても易疲労で疲れやすいのに…。疲れるとさらに障害の度合いが悪化するんですよね。何も記憶できなくなるんです。
それでも「やらなくちゃ!やらなくちゃ!絶対にやらなくちゃ!」と、一つの考えにとらわれてしまって(これも障害です)
そんなハチャメチャな状態で仕事をしていました。
3歩進んで4歩下がるような状態だったと思います。どんどん悪くなるんですよね。作業を進めると。なぜなのかよくわかりませんでした。今でもよくわかりません。
あれから丸2年なんですよね。2019年、2020年、2021年。だから高次脳機能障害3年生ですね。
やっと今日になって「あ、もう一度に仕事がやってきても、冷静にさばけるようになったわ」って実感できるようになりました。万歳!万歳!
今日はすっごく忙しかったです。脳みそフル回転です。全く別の3つの課題をこなさなければなりませんでしたから。
以前の私だったらきっとこう考えたでしょう。
「なんで自分が大変な時に限って、大変な仕事が次々とやってくるんだよ!!!!!!!(怒」
発狂レベルで怒りまくったと思います。思いますって書いていますが、実際ブチ切れて怒り狂っていたこともありましたし。
お茶を持ってきた妻が私の顔を見て「凄い形相になっているよ」って指摘してきたりもしました。子供は泣きました。
自分では凄い形相になっている自覚はないんですよね。妻に対してもおこったりはしていません。怒りの矛先は自分自身でしたから。だから冷静に接していたつもりだったんです。
でも怒りが相手に伝わってしまうほどに顔に出ていたようです。自覚が無かっただけにすっごく不思議です。
…以前の自分だったら100%そのような怒りMAXの状況だったと思います。
それが今日は…「もうここで区切りを付けて、お茶を飲みながらブログを書こう」なんて、考えているわけですから。こうして実際にブログ書いていますし。
もう今日はお仕事は終わりです。しません。
「明日どこからどう再開すればいいのか」これを一言でまとめて付箋に書いてディスプレイに貼っておきました。
これでもう安心です。万が一記憶が吹っ飛んだとしても確実に再開できる状況にしてあります。
安心はとても大事です。
自分で自分を安心させてあげられる方法に気付いたから、遂行機能障害をきっかけにした感情の抑制が外れてしまうことがなくなったのだと思います。
やったー!
冷静でいられれば、自分で休憩をとる事も出来ます。休憩はとても大事です!休憩を自分でとれるようになるのが私の障害のテーマの一つです!!
これでまた健常者時代の私に近づくことが出来ました。うれしいです。
これから散歩にでも出かけて、脳に新鮮な酸素を送りたいと思います。
脳の傷の回復には新鮮な酸素が必須です!(たぶんです。病院で新鮮な酸素を送れっていわれましたし。)
というわけでお散歩に行ってきます!
脳波回復します!少しずつでも回復するのです!頑張りましょう!!!