高次脳機能障害者の挑戦:AIを活用して仕事の効率を向上させる方法

私は5年前にインフルエンザ脳症で高次脳機能障害となりました。記憶障害、注意障害、遂行機能障害があります。

さらに易疲労もあり脳が疲れやすいです。そのため記憶障害を克服しようと頑張るとすぐに疲れて過呼吸が起こり動けなくなる状況でした。

今は普通に暮らしているだけなら過呼吸と頭痛は発生しませんが、大きな変化からの緊張に襲われた時は障害の特性が現れています。

そのような障害を持つ自分ですが、障碍者らしからぬ特技を持っています。それはITに強いということです。

長くシステム開発の仕事をしていました。そして障害を持った今もシステム開発の仕事をしています。大変な困難を経験しましたが、高次脳機能障害があったとしても努力と工夫でなんとか課題をこなせています。

高次脳機能障害者が行う仕事ではありません。行える仕事でもありません。奇跡的に活動が成り立っているのだと思います。とにかく工夫です。工夫をしまくっています。

そんな私がつい最近「これは生きやすくなるぞ!」と感じたツールがあります。それが最近話題のAIの存在でした。

もともと新しものの私です。千葉リハからも「新しいものに挑戦しよう!」と勧められています。工夫も大好きです。誰もがITと無縁だった時代にベーシックマスターJrという初期のパソコンに飛びついた私です。AIにも飛びついたのでした。

AI活用で解決したい障害の不便さ

私は記憶障害があるのにシステムエンジニアをしています。PCソフトの開発です。開発だけではありません導入後のサポートもしています。お客さんから直接質問やトラブルの報告が飛び込んできます。それに対して一つ一つ対応します。

作業はトラブルだけではありません。システムの調整、改良、機能追加といったタスクも発生します。しかも色々な人から同時にバラバラにです。もはや高次脳機能障害者がやる仕事ではないです。

私は最初、あまりのプレッシャーと障害のしんどさに気が狂ったようになりました。本当に辛かったです。

でも今は何とか仕事をこなせています。作業量にたいしてこなせる量が追い付かなかったですし、抜け忘れなんて山のようにありました。

でも今はそのようなことは無く、時間が余って将来の勉強を先手を打って行えるほどになっています。

そうなったのは障害が良くなってきた。障害に慣れた。障害対策が熟成して上手く周っている。というのがあります。ようやく昔のペースを取り戻せたと感じています。ありがたい事です。

しかし、油断大敵です。記憶障害による予定の忘れ。注意障害による作業のミス。過集中による時間管理の難しさ。など少し気を緩めるとすぐに障害特性が顔を出します。

最も危険なのは「仕事に夢中になると休憩を忘れて過集中状態になる」というものです。こうなると部屋の温度管理や体調管理は二の次になります。食事も丸一日とらなくなります。命が危険にさらされるレベルで過集中を起こしてしまうのです。

仕事に夢中になる原因はわかっています。

記憶障害のためにプログラムを脳内で組み立てるのが苦手になっているから。プログラミングに夢中になってしまうから。空腹を忘れてしまうから。霧のいいところまで作業を進めないと、後日忘れてしまい再開できない不安があるから。

この辺りが私を仕事にくぎ付けにしてしまうのです。

過集中の原因を無くしてくれたAI

このように休憩が大事なのに休憩を取れない状況に縛り付ける状況から解放してくれたの最近登場したAIでした。

AI何が良いのか?というと「私の代わりに考えてくれる」これが大きい。考えてくれる=時間の短縮です。時間が短縮すると気持ちに余裕ができます。追い詰められなくなるんです。だから過集中の原因が減るのです。

過集中がなくなると今自分がどのような状況なのかが把握できます。「暑い、寒い、お腹が空いた、のどが渇いた。」という自分の状態に気が付く余裕ができるんですよ。これは大きいです。AIは私の命綱ですよ。

逆に言うと「AIを使いこなすほどにわたしの障害が楽になる」のです。使わない手はありません。元々新しもの好きですし毎日AIの研究をするのが楽しくてしかたがありません。

今はまだ「今悩んでいる問題を解決する案を出してもらう」という活用です。これだけでも生きやすさが格段に改善しています。

だれかがどこかで言ったていました。「AIを使うと知能指数が10上がる」と。納得です。今の私の知能指数が10あがるとこれほどまでに快適になるのだなぁ。と実感しています。

とにかく過集中の原因をAIで削れたのは非常にありがたいです。

高次脳機能障害とAI活用の課題

高次脳機能障害があるにもかかわらずITを駆使して問題解決を図ろうとする人はそれほど多くないと思います。

まず「覚える」という行為が必要です。障害が無くても敷居を高く感じる人もいるでしょう。

AIに懐疑的な人もいるでしょうし、新しいものにアレルギーを持つ人もいるでしょう。

その辺りをどう乗り越えていくべきか考える必要があると思います。

またPCやスマホといった電子デバイスが必要です。それを操作する能力も必要ですね。音声入力などもありますが、それをどうやって用意すればいいのか?といった課題対策も必要です。

AI活用の福祉への提案

AIはひとたび環境が整えば使い勝手は良いと思います。最初の壁だけはあるでしょう。そこを乗り越えれば、メモリーノートと同じように活用できるサポートツールになるのではないでしょうか?

将来的には会話からその日その時の障害の具合を推測したり、記録して変化を見える化し、サポートメニューの組み立ての材料にするなどできないモノでしょうか?

「AIを障碍者福祉に役立てる」そのような観点をもって、AI活用を試してみると福祉の幅が広がるような気がしてなりません。

とにかくAIを使ってみよう

自分がAIを使ってみた感じでは、自分が求めているレベルの答えを得るにはAIの能力を引き出す命令が必要です。それはすぐに身につくものではありません。日常的にAIと会話をしてAIの癖を見抜いて、どうすれば満足の行く会話ができるのか。情報を取れるのか。を探り続ける必要がありそうです。

試しに私が作ったAIのプロンプト(指示文)をここに掲載します。これは口コミサイトを比較して、自分にとって最も有効な商品を得るためのAIへの指示です。色々な商品で試しましたが結構満足しています。

取得できる情報が最新ではないのですが、それでも上出来だと思います。

これが私が考えた口コミサイトを参照して自分の要望を満たす商品を見つけ出すプロンプトです。

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このGPT、「価格と口コミ比較エキスパート」として、様々な商品の価格と機能を比較する専門家です。各商品の機能は購入する商品に求められる機能を分析し自動的に取得、それぞれに5点満点で点数を付けます。これらの点数を合計し、合計点の高い順に商品を一覧表形式で表示します。提供する比較表には価格、型番、仕様、顧客レビューなどの詳細情報も含まれます。口コミ情報では、「5ちゃんねる」、「楽天」の情報を最も重視し、次に「価格COM」、「Amazon」の情報を重視します。個人の購入者ブログも参考にし、メーカーサイトからはカタログスペックのみを参照します。大きなキュレーションサイトの情報は参考にしません。すべての対話は日本語で行われます。

上記のような命令便(プロンプト)に、どんな商品を比較したいのかを与えると口コミを確認して採点し、結果を返してくれます。非常に使い勝手が良いです。

私は長い間、ITと福祉を結び付けたかった

私は千葉リハで作業療法を受けながら、自分が持つITすきると福祉を結び付けたシステムを作りたいと考えていました。そのために現場改善のコンサル事務所に相談を持ち掛けたりもしていました。そこで色々な提案を頂いています。

私は「ITスキル」+「AI」+「高次脳機能障害」の3つの世界に触れています。この3つを融合させた新しいものを作りたいと考えています。

それは高次脳機能障害の当事者と家族の助けになるものです。5年以上前に考えたアイデアですが、未だに思います「これがあったら、高次脳機能障害の対策の一つに使えそうだよなぁ…」と。

今回、AIの登場でその目的に向けて一歩前進できました。今後も続けて模索していつの日か実現させたいです。