高次脳機能障害になると活動意欲がなくなる|それでも前に進みたい

高次脳機能障害になると活動意欲がなくなる|それでも前に進みたい

高次脳機能障害になると活動する意欲がなくなるようです。
千葉リハのグループリハでもそんなことを教わったと思います。
なんというか、エネルギーがなくなるというか・・・。実際どうなのかというとその通りなんですよね。明らかに活動のエネルギーが枯渇している実感がありました。
エネルギーというと易疲労を思い浮かべますが、それとは違うものです。
上手く説明できないので、私の事例を書いてみたいと思います。

高次脳機能障害になると元気がなくなる!?

脳に傷を負って障害者になってしまったわけですから、元気がなくなるのは当たり前だと思います。
それに加えて「易疲労」という重い足枷まではめられてしまいますかねぇ。病前、どんなに精力的に活動をしていた人でもがっくりきてしまうと思います。
私もがっくりきました。
で、がっくりくると同時に「行動する意欲」や「物事への執着心」がなくなりました。一時的にですが。
別の記事で紹介しているように、まずお金に対する執着がなくなりました。というよりもお金が嫌いになりました。近くにあってほしくないもの。関わりを持ちたくないものの代表となりましたね。お金は。
だから管理したくありません。通帳なんて要りません。
お金以外の変化を挙げると洗車をしなくなりましたね。
私は洗車魔だったんです。とにかく週末は車を洗ってピカピカにしないと気が済まない性格でした。
真冬の寒い季節にも手を冷たくしながら洗車をしたものです。だって綺麗になった愛車を見るのが大好きだったんです。
それがね。高次脳になった途端に洗車をしなくなりました。雪解け後なんて車が泥だらけで真っ黒になったんですよ。それでも洗車しませんでした。
「どうでもいいや」
完全に投げやりになっていたんですよね。妻が心配して「洗車しようよ」って誘ってくるほどでした。私が健康な頃は一度も洗車に関わったことがなかったのに…

漫画本を一切読まなくなりました

「電車の中で漫画を読む大人はみっともない!」なんていう人がいるようですが、私は漫画大好きでした…
電車の中では必須です。必ず漫画を読んでいましたね。
自宅でもよく漫画を読みました。週刊少年ジャンプ、ヤングマガジン、週刊少年マガジン、モーニング、ヤングジャンプ…定期的に買う週刊誌は5冊。それに加えて流行りの漫画はとにかく読んでいました。だって面白いから。
それが今…

  • 弱虫ペダル
  • 進撃の巨人
  • 鬼滅の刃

妻が「読もう!」って買ってきてくれるのですが、一冊も読んでいません。
昔だったら私が率先して買ってきていたと思います。でも「読もう」という気持ちが起きないのです。障害を負ってからもう2年が経とうというのに…。
まだ漫画を読もうという意欲が湧かないのか、それとも興味が変わってしまったのか。わかりませんが今は漫画を読めずにいます。
ちなみに入院時にはまだ漫画に興味がありました。だからベッドまで漫画を買って来てもらいました。週刊マガジンを。
早速読もうとしたら最初の一ページ目をみた途端に強い目眩に襲われて寝込んでしまいました。それ以来漫画本とは無縁。。。
あ、「ただいまコウジ中」だけ読みましたね。退院後に。高次脳機能障害になった夫を持つ妻が描いた漫画です。
あれは一度読んだ方がいいですね。家族の目線で書かれているので当事者の参考になるかもしれません。

プレステゲームは途中まで

私は漫画も読むけれどゲームも大好き。根っからのゲーマーです。
でも今はゲームをしなくなってしまいました。
退院後にゲームをしようとしたら、激しい異動きについていけなくて、眩暈に襲われてしまいました。
今はもう大丈夫なのですが、意欲がなくなってしまっているようです。
集中できないというか、飽きてしまうというか、虚しくなるというか…
多分これって「日常生活への不満や不安が心のどこかに蓄積されていて娯楽を楽しめない」って状態なのかもしれません…
言い換えれば「心配事があって遊んでられないんだよ」ってところでしょうか…
ずっとメンタル的には不安定ですからねぇ…心から安心できたことってないかもしれないです。抑うつされた状態が続いているのかしら。

このままでは潰れてしまう?いいえダイジョウブです

今はとりあえず仕事をしています。自宅ですけれど。外に行こうにもコロナで怖くて出れませんし。もともと通勤が苦手ですし。
そのためズーーーーーと一人で部屋にこもって仕事をしています。
仕事をしているためなんとかご飯は食べられています。夕方はイオンにお買い物。それが一番の楽しみ。
週末は自転車でサイクリング。
すっごい、孤独な毎日を送っています。よくメンタル壊れないなぁって思います。
もともと一人が好きな性格なのと、家族仲良く暮らしているのと、Twitterがあるから自分を保てていられるのかもしれません。
あとは「行動への意欲がない」というも、ある意味メンタルを支えているのかもしれないです。
「人と一緒じゃないと嫌!」「賑やかなところにお出かけしたい!」という気持ちが起きないんですよね。
陰キャって奴ですね。あまり宜しくない暗い意味で使われますが、私がそれなんでしょうね。でもそのおかげで助かっています。
一時期は、このまま認知症になってしまうのかも?と恐れ慄いたこともありますが、ブログを書いたりしているし、運転ができるようになったし、頭を使うシステムエンジニアの仕事を続けられているので、ボケて何もできなくなることはなさそうだなぁ。と思
っています。
結構緊張感のあることもしていますし。ある程度の心配と不安は刺激になりますね。
そんなわけで、2年間ズーーーと引きこもり状態な障害者生活を送っていますが、それなりに折り合いをつけて上手くこなしていると思います。
次の目標はもうちょっとブログを盛り立てたいですね。そしてブログを起点として新しい世界を見てみたいです。
こういう夢があるのも、私が認知症にならずに済んでいる効果を生み出しているのかもしれません。
高次脳機能障害になると、当たり前にできていたことができなくなります。辛いです。
それでも、それを利用してでも、あたらしい世界に進めたら素敵だと思います。
他の人は「そんなことないよ!」って思うかもしれませんが、私は現状を嘆くだけではなく、活用したいと考えるタイプですので、自分がチャレンジしたい方向へどんどん進んでいこうと思います。
チャレンジそのものがストレスを生むこともありますが、成功したときの見返りは大きいと思います。
がんばります!負けません!