高次脳機能障害になって2年と3か月。復職不可能状態だった私の今

高次脳機能障害になって2年と3か月。復職不可能状態だった私の今

自分の子供と妻の顔は覚えているけれど、住所も電話番号もわからず。入院中の私はそんな状態。今までの仕事は高次脳がやる仕事ではない。そういわれていました。新しい仕事を探す話がありました。
あれから2年と3か月が過ぎました。
結局今も「主治医から高次脳には無理」と言われた仕事を続けています。
時々落とし穴にはまりますが。だいぶ頭が働くようになったと思います。
復職時はきつかった。本当に。命に係わるレベルできつかった。なにせ抑制が効かなくなっていましたから。本気で倒れても構わないと考えて憑りつかれたように仕事をしました。(とても危険な状態)
仕事をしたといっても、仕事になっていないんですよ。記憶障害でやったそばから忘れていくから。本当悔しかった。とんでもなく悔しかった。自分を消したかった。
でもね自覚が無いんです。記憶障害の。病識が無かったんです。
それゆえに出来ない理由が分からない。パニックですよ。毎日泣きながら深夜まで仕事を続けました。いつ倒れてもおかしくない状態です。
家族は止めに来ますが止まりませんでした。妻の話では仕事をしているときの私は眼が据わっていて別人のようになっていたそうです。
今はだいぶ落ち着きました。退院後しばらくの間は命を削るような状況で仕事をしていたのですが、今では余裕が出てきました。昔の自分が少しずつ帰ってきています。
壊れた私を支えてくれていた周囲の方々のおかげです。
今では回復とともに選択肢が確実に広がっているのを実感しています。
高次脳機能障碍になってから2年と3か月目の実感です。
やはりいまでも記憶障害と注意障害で失敗をやらかしますが「絶望のトンネルは抜け出せた。」そう感じています。
少しずつ。少しずつ。確実に脳が回復しています。高次脳機能障害になって2年と3か月目の感想です。