高次脳は人に頼れないのはなぜ?その理由と私が助けられた対処法

高次脳は人に頼れないのはなぜ?その理由と私が助けられた対処法

高次脳になってから「人に頼れ」とよく言われるようになりました。なぜなら「一度困ると困っているばかりで、一歩も前進しなくなるから。」
実際はどうでしょうか。人に頼れません。頼ろうという気が起きないのです。「人に頼るのは悪い事」そんな考えが浮かんできてしまいます。
元々はどんどん人を活用する性格でした。でも障害をもってからは全くダメです。何もかもすべて一人で解決しようとします。考え方が内側へ内側へと向いてしまっています。
「困ったら人に頼ったほうが良い」
わかります。絶対そうだと思います。メリットが大きいです。余計なストレスを抱えずに済みます。
でもダメ。頼れないのです。そして抱えなくていい問題を抱えてしまいます。余計なストレスも感じます。本当に辛い。
私はインフルエンザ脳症の後遺症で、高次脳機能障害になり、自分が信用できなくなりました。
と、同時に人も信用できなくなったようです。その結果が「人に頼れなくなった」です。
今日はこの「人に頼れなくなった」を掘り下げてみます。
なぜ私は人に頼れなくなったのでしょうか?その理由の列挙です。
「二次障害を起ここした当事者はこんなことを考えているのだ」の参考になるかな?と思いかきました。

高次脳機能障害になったら人に頼れなくなったのはこんな原因があるから

理由①うまく説明できる自信がない

そもそも障害のために自信を失っています。説明しようとする勇気が持てません。そのため自信をもって発話ができません。
説明中に相手に割り込まれると記憶が途切れます。会話が続けられなくなります。
ゆっくりとメモを取りながらじゃないと言ったことを忘れてしまいます。
つまり会話のスピードがガタ落ちなんですよね。
こんな事では相手はイラつくばかりだろうと不安になります。その結果相談ができなくなります。

理由②どうせわかってもらえない

心の中に「相談したところで意味が無い。」という気持がああります。

なぜなら、障害は想像を絶する世界だからです。頭で考えるのと体験するのとでは大違いです。
「なぜそれができないの?」と聞かれても、本人ですら理由が分からないのです。
そのギャップを理解している人が相手でなければ、とてもじゃないけれど相談は無理だと思います。

理由③話してもしょうがない、ムダだ

「誰かに聞いてもらうだけで気が楽になる」
そういわれるけれど…
少しでも状況がよくのなら良いのですが、実はそうではない場合が多い気がします。だから話す気になれません。
それどころか、リスクが増える気がするんですよね。恐ろしいです。一度貼られたレッテルをはがすのは大変です。
障害はひた隠しにしたい。だから相談ができないのです。

理由④弱みを見せるのが怖い

障害を持っても考え方は健常者のままなんですよね。だって今まで何十年とそれで生きてきたわけですから。
意地やプライドが残っているんですよ。

  • 馬鹿にされたくない。
  • 自分はダメになったやつと判断されたくない。
  • 切り捨てられるのが怖い。

このような気持ちが常について回ります。。だから自分を打ち明けられず抱え込むんですよね。

理由⑤迷惑をかけたくない

「今ここで問題解決できれば、問題が大きくならずに済む。だから誰にも相談せずに問題解決しなければならない。」
そんな気持ちが常にあります。5分の仕事に6時間かかろうとも一人で抱え込むんですよ。
効率が悪いのはわかっています。本当にばかばかしいと思います。
迷惑をかけたくないからと抱え込んだ結果、さらに迷惑がかかると解っていても、「それでも迷惑をかけたくないんだ!」と抱え込んでしまうのです。
このループにハマってしまったら相談なんて無理です。

障害で困っているけれど相談できない。次の一手は?どう切り開く?

このままじゃ「詰み」なので、打開策はないものかと、ネットで調べたんですよね。
そしたら3つピックアップできました。それに対する私の考え、経験はこうなります。

2-1.相談機関にアクセスしてみる

ノートにまとめて千葉リハのソーシャルワーカーに相談したとおもいます。
職場訪問として仕事場に音連れてもらったこともありました。
その時の結果は、やれることはやっていますね。だったんですよね。つまり何も得るものが無かったんです。
抽象的なざっくりとした回答はもらえたと思いますが…。
「結局は自分で解決するしかないんだなぁ」って思いましたね。残念です。

2-2.電話相談にかけてみる

電話で相談するという手もあるみたいですね。
でも「電話かぁ…」って気持ちが重いです。相談する気にはなれません。
そもそも、千葉リハの人が実際に2人がかりで私の仕事場に足を運んでくれても、力及ばずだったんですよね。
それが電話で全く知らい人に相談ってどうなの?って感じですよ。
そもそも私は電話が超苦手です。会話はとにかく抜け落ちます。伝えたいことの1割も伝えられないし、私にも伝わらないと思います。
もうね、電話は自分のペースを作れないから辛すぎます。だから電話相談はまた区使い物にならないと思いますね。

2-3.身近な人に話を聞いてもらう

「妻に相談する」これが私がたどり着けた正解です。
私の障害の助けになる最後の砦は妻なんだなぁって実感しました。
正直、以前は「相談しても仕方がない」と考えていたんですよね。でも相談したしたとたんに負担が軽くなりました。
私の仕事は技術職です。エンジニアです。未経験の人が口を出せるような代物ではないです。それでも負担が軽くなりましたよ。
出来ることってあるんですね。とにかく相談する。助けを求める。
助けられる機会が沢山生まれます。
ホント、ダメもとでパートナーに相談してみるのはお勧めです。
昔の自分に向けて一歩前進できると思います。