高次脳機能障害の運転評価2|昔の自分はもういないと認めよう

高次脳機能障害の運転評価2|昔の自分はもういないと認めよう

今日は高次脳機能障害の運転評価第2弾を受けてきました。
教官だけではなく、作業療法士さん2名も同乗しての実車評価です。
私のもともとの性格や障害の弱点を突くメニューがてんこ盛りです。
細かく書くと怒られるので内緒ですが、主に注意力ですね。
ちなみに運転歴は5年ほど。無事故無違反の優良ドライバーってやつでした。
それが高次脳になって1年経過したのですが、このような評価になりました。

高次脳機能障害の実車評価試験の結果は…

作業療法士さん
作業療法士
まだ運転をするのは厳しいね

だそうです。
自分的には「うまく運転出来たなぁ」と、自信があっただけに大ショック。
頭の中で想像している私と、よそ様から見た現実の私とでは相当ギャップが大きいとのことでした。

作業療法士さん
作業療法士
集中しすぎで事故の危険性がありますね。

一点に集中しすぎてしまい、注意の分配がうまくいかないようです。この現実とのギャップを把握して対策を取れたら、安全に運転できるようになるだろう。とのことでした。

まだ運転が厳しいと判断された理由

私が運転評価で指摘されたポイントです。同じ障害の方は同じようなことを指摘されるのかな?

追突・接触の可能性

注意力が不十分で結構危ないそうです。
運転に集中しすぎたり、気のゆるみがあったり、精神的な揺さぶりがあったり…。何かが起こると、そのことで頭の中が一杯になってしまいます。そのためルームミラーと目視による安全確認が抜けるとのことでした。

記憶を頼りに運転すると注意力が下がる

記憶障害の影響なのかもともとなのか、よくわからないのですが、新しいルートを憶えられないようです。
そのため道を思い出すのに気を取られてしまいます。注意が分散してしまうので危ないです。

疲れが心配

高次脳機能障害には「易疲労」という症状があります。神経疲労に弱くなります。今ではだいぶ良くなりましたが、入院していたころは電話をするだけでぐったりしていました。
疲れると注意力が落ちます。どのぐらい運転すると疲れるのかは、まだ分かりませんが要チェックポイントです。

元々の性格が運転に現れている

元々の性格とは「慣れてくると慢心してしまう」という部分です。
今回で2回目の実車評価でしたが、前回よりも気合いが乗っていないとのことでした。
慣れると舐めてかかるのは、どうも私の悪い癖のようです。インフルエンザもこの調子で重症化させてしまいましたし。
この部分を指摘されたときに、きちんと認識して受け入れられるか。自覚があるかですね。

高次脳の運転対策。今後はどうする?

作業療法士さんのアドバイスをまとめるとこうなりました。

  • マイルールに気をつけよ
  • 疲れた時こそ意識せよ
  • 知っているところのみ走る
  • 誰かと一緒に走る
  • ウインカーを早めに出すこと
  • 見えない差を認識すること
  • 慢心によるムラに注意!

私の認識が甘いため、タイミングを見て奥様ヒアリングをするかもしれないとのことでした。

知らない道を走るのは控えたほうが良い

私の趣味はドライブでした。週末に房総半島一周や、知らない道を走るのが好きだったんですよね。
今の状態ではやらないほうが良いです。
どうしても必要があるときは、助手席に人を乗せるのとカーナビの活用です。
ただし、カーナビが注意がそがれるので気を付けなければなりません。
もちろん事前にGoogleMAPで経路チェックをしますが、現状では5分のコースでも忘れてしまうので厳しいですね。
他に細かい部分では予告ブレーキ(ポンピングブレーキ)とルームミラーのチェックをきっちりと!です。

厳しい運転評価結果ですが、良いところもありました。

私、元々の運転は上手だそうです。趣味が修行のようにひたすらドライブすることでしたからねぇ…。
また助手席での誘導があるとスムーズに運転できることも分かりました。
さらにトラブル対応も上手だそうです。
この辺りは記憶力というよりも遂行機能や感情の抑制などが関係してくるのでしょうか?
退院した直後の私だったらパニックになっていたと思いますが、今の私は問題が起きても平気です。
車幅感覚も良いようです。タイヤがどのあたりにあるかは、初めてハンドルを握った時から備わっている感覚です。不思議。

運転再開に向けて今後はどうなる?

事務手続きとしては、免許センターから白紙の診断書を受け取って千葉リハに提出です。妻が手続きをしてくれています。
さらにはブログで経過報告もすることになっています。このブログで高次脳の私がどうやって運転を再開して、どんな生活を送っていくのかを記録していきます。
緊張感を失わないためですね。私はすぐに油断するタイプなので。誰かの目が無いと緩んでしまいます。こういうルールがあると助かります。
運転再開に向けて頑張ろう!発症からもうすぐ1年。もう少しで運転再開です。
インフルエンザ脳症を起こして前後不覚になり、意識が飛んでいながらも「また運転したい」と医師に伝えていました。
その願いを必ず実現させてみせます。