@nitfyに労働新聞社の記事が掲載されていました。その中にとても興味深い内容が…
去年の情報ですが、精神障碍をもつ方々の就職先の割合で製造業がTOPだったようですね。
このニュースを見た時「製造業なら働きやすいだろうなぁ」って思いました。
製造業と聞くと「流れ作業」「決まった作業」的なものを思い浮かべると思います。
「延々と同じことを繰り返すだけなら、障害があっても仕事につきやすそう」って感じがしますよね。
でも、それだけじゃないのです。日本の製造業の仕事の仕方って世界に誇れる、超効率的で非常に人間にやさしいやり方なんですよね。だから世界中の技術者が日本の工場に見学にきたりして勉強していくんですよね。
私も製造業の現場を少し見たことがあります。製造業に長年見ている方々のお話を聞いたことがあります。その辺りの情報から「なぜ製造業が精神障碍者に優しいのか」を書いてみたいと思います。
精神障害と言っても色々あると思います。私は高次脳機能障害です。だから高次脳機能障害者にとっての製造業でお話を進めます。
製造業とはどういうところなのかと言うと、モノを作っている工場です。
材料を仕入れて、材料を加工して、製品にして出荷します。
一言で書くととても簡単ですが、当然ながら一つ一つを細かく砕いていくと、飛んでもいレベルで精密な管理が必要となります。
例えばパソコン。カバーを取り付けるネジが1本でも足りなければ、完成しないわけですよ。なら事前にネジを仕入れておかなければなりませんよね。そのネジはどのような形でしょう?そしていつまでに仕入れておけばいいでしょう?そして何個でしょうか?
さらに不良品や取り付け作業中に無くしてしまったら…。取り付けを失敗して壊してしまったら…。色々と考えることがありますよね。そういう製造中に怒りえることの全てを事前に想定しておいて、事前にすべて準備し、滞りなくモノづくりを進めていかないとならないのです。
「そんなにシビアじゃきついんじゃない?ましてや障害があったら…」
そうですね。行き当たりばったりだったら必ず失敗します。大惨事がおこります。
だから、製造業では事前にすべてを計画して、100%計画通りに物事が進むように準備しておくのです。行き当たりばったりはゼロです。つまり、すべて完全に道筋が用意されていて、あとは指示された通りに正確に繰り返すだけ。
どうでしょう?こういう単純作業なら障害を持つ方にもとっつきすいくはありませんか?
記憶障害があったとして、注意障害があったとしても、それでも間違わない仕組み。万が一間違えてもすぐに発見できる仕組み。すぐにリカバリできる仕組み。そのような仕組みをとことん考え抜いて実践するのが日本の製造業の素晴らしさなんですよね。だから世界中から日本を手本に見学に来るのです。
私は今はシステム開発のお仕事をしています。でもこの先やっていけなくなったら…転職先に考えているのは製造業です。今のお仕事が製造業のシステムを開発しているという強みもありますし。
たぶん製造業に転職したらその会社向けのシステム開発を始めてしまうかもしれません。
工夫が大好きなので、どんどん提案したいですね。脳に障害があるからと言って見下されないようにとことん頑張ってみたいと考えています。
大きい工場は効率を上げるノウハウがしっかりと社内に浸透しています。だから利益が出る。だから規模が大きくなれる。でも小さい工場はノウハウが浸透していない。そもそもノウハウを知らないのかもしれません。
とにかく無駄が多いといわれています。無駄とは、在庫の無駄、動作の無駄、移動の無駄…
だから私はそのような無駄をどんどん目で見える形にして、現場で働く人たちを教育して、会社の利益を上げる仕組みを率先して作り上げていきけたらいいなぁ…なんて考えています。もしその願いが叶ったらどんなに素晴らしいでしょうか。
製造業には希望がありますね!その希望に繋がれるようにこれからも頑張っていきます。
障害に負けずに。