今日は、ある仲間が新たな世界へと旅立ちました。
その方の最後の挨拶を聞いて、私は「大変な思いをしていたのだ」と、改めてその人の歩んできた道のりを知りました。
同じようにこの場所に通う仲間たちも、皆それぞれに障害を抱えながら、新しい世界を目指して努力を重ねています。
挨拶を聞きながら、涙を流している人もいました。
最近、その方はずっと一人で活動をしていることが多く、「どうしたのかな?」と気になっていましたが、新しい仕事が決まり、次のステップへ進むための準備をしていたのだと知りました。
その方も、私と同じように職場でパワハラを受けていたそうです。
私自身も、障害を負ったことで健常者から理不尽な扱いを受けてきました。
「できることがあるのに、偏見によって能力を正当に評価されない悔しさ。」
「弱い立場だからといって、一方的に攻撃され、決して反撃できない卑劣な環境。」
そういった現実を身をもって体験しているからこそ、その方の言葉に強い憤りを感じました。
「障害者差別をするな!」と、心の中で叫びました。
記憶障害ゆえに、その方の最後の挨拶の言葉は覚えていません。
しかし、強い共感を感じたことだけは鮮明に記憶しています。
その方は、ここではごく普通に見える人でした。
本当に、どこにでもいる会社員のような雰囲気の方です。
しかし、その裏には、私と同じように障害を抱え、辛い思いをしていたのです。
「強い人だな」と、心からそう思いました。
周囲の人たちは静かに話を聞いていました。
その様子を見て、「目指すゴールに到達した人に、みんなが共感しているのだ」と感じました。
誰もが真剣な表情で、その瞬間を共有していました。
私自身、今とても不安定な状況にあります。
前へ進もうとすると、必ず何かしらの障害が立ちはだかり、まるで私の進歩を邪魔するかのように感じます。
それでも、私は一つずつ問題を解決しながら進んでいます。
その先には、新しい世界が待っていると信じているからです。
「新しい世界」は、自立した世界。
明るく、未来につながる世界。
一方で、今の私は閉ざされた世界にいます。
どんな成果を出しても決して認められず、人から都合よく使われ、搾取の対象になっていると感じます。
今まで培ってきたものを奪われ続け、毎日悔しい思いをしています。
この状況を変えるために、私はコツコツと準備を進めています。
「必ず幸せになってやる!」
私の足を引っ張るものはすべて投げ捨てて、自分を殺さなくてもよい世界へ進みたい。
強く、そう思っています。
今、私が通っている場所の雰囲気はとても良いです。
ここにいる人たちは、みんな「仲間」だと感じます。
そして、みんな真剣です。
それぞれがゴールを目指し、自分を変えようと努力している。
「自分を認められるようになりたい」と思いながら、一歩一歩進んでいるのです。
私も同じです。
いろいろなことに挑戦し続けています。
この場所では、その人に合った課題を用意してくれます。
障害特性についても、本人がまだ自覚していない強みや努力目標を深掘りしてくれる。
「この場所なら、明るい未来に進める!」
そう感じられる場所です。
私の方が社会経験は長いですが、卒業生に向けてメッセージを送るなら、こう伝えたい。
「努力は裏切らない。」
コツコツ、コツコツ。
人から馬鹿にされても、意味がないと言われても、負けずに積み重ねる。
たとえ積み重ねたものが崩れても、また積み上げる。
負けない、折れない。
常に目標を立て、挑戦し続ける。
そして、勝利したらまた新しい目標を立てる。
勝つために努力する。
頑張れ!頑張れ!負けるな!
そして、私自身にもこの言葉を贈ります。
必ず、自分を認められる場所へ行く。
新しい世界へ、進むために。
今日、仲間が新しい世界へと旅立った。
その背中を見て、私は改めて強く誓う。
「私も、絶対にそこへたどり着いてみせる。」