困っているときに限って困りごとが続発する|高次脳機能障害なんかに負けないぞ!

困っているときに限って困りごとが続発する|高次脳機能障害なんかに負けないぞ!

  • 困っているときに限って困りごとが続発する。
  • いつもそうなんだ。なんで自分ばかりが大変な目に合うんだ。
  • 本当に面倒だ。何もかもやめてしまいたい!

この3つは、自分が障害を負ってから日常生活に戻り、時期にしたら退院後1か月。ようやく仕事を再開し始めようとした時期ですね。そのときに私に襲い掛かってきた感情です。
千葉リハの先生に言われたような気がします。
「高次脳はトラブルに弱い」
もしかすると
「高次脳は変化に弱い」
なのかもしれませんが、どちらも正解!だと身に染みています。
もともと自分は「可能な限り安定したい」「頭を使わずに生活をしたい」と思う気持ちが強い方でした。
頭を使いたくないので面倒ごとは最初にルールを決めてしまう。そして2回目からは何も考えなくても進められるように工夫をする。そんなタイプでした。このスキルのおかげで作業は人一倍速かったです。
でもこれって、最初にルールを決められる能力があればこそなんですよね。
物事って複雑でいろいろなパターンがあります。でも、その中にも共通点ってあるんですよね。私はその共通点を見つけ出すのが得意でした。
見つけ出した共通点を明確にルール化することで、頭を使わなくても処理できるように変化させられるのです。頭をつかわずにこなせる部分は完全にルーチン化できます。
いかに共通ルールを沢山見つけ出せるかが勝負です。見つければ見つけるほど全体の作業スピードは速くなります。その分だけ余裕が産まれます。次の作業の準備に回せます。それがさらに余裕を生む…そんな循環です。
でも、高次脳になりそれが出来なくなりました。基本的な処理能力が落ちました。仕事が遅くなりました。
そのため日々の仕事をこなすだけで精一杯です。共通点を見つけ出す時間なんてありません。仮に見つけ出せたとしても具現化ができません。時間が無くて。
以前の私は、本来の業務を他の人の倍の速度でこなしていました。なぜなら共通ルールを見つけ出して簡略化する余裕があったからです。
今の私は、本来の業務を人より時間をかけてこなしています。だから共通ルールを見つけ出しても手の打ちようがありません。業務が積み重なる一方。完全に仕事のペースは落ちました。
仕事が重なると心理的なプレッシャーがどんどん増加します。焦ります。そしてこう思うのです。
「なぜ自分ばかりが大変な目に合うんだ!」と。
負の連鎖です。
とくに、一つの作業で大変な時に別の作業が重なる…そんな事になると目も当てられない状態になります。以前はイライラが爆発してパニック状態になりました。
これも2二次障害なのでしょうか?
頭に思い描く自分と現実の自分の相違に苦しむのは、ホントにしんどいです。
いつも思ってしまいます「昔の自分は大きな壁だ」って。昔の自分に勝てる気が全くしません。自画自賛ですが「どれだけすごかったんだよ…」っていつも感じています。
そりゃまぁ今は能力が落ちたわけですから、昔の自分の方がすごいのは当たり前なんですけどね。頭ではわかっていても気持ちが納得できない。そんな状態です。
昔と今の自分の能力の差を実感して、今の私には「自信喪失」が起こっているのだと思います。

  • 「何をやってもダメだ」
  • 「本当にダメになった」
  • 「自分に自信を持てない」
  • 「しんどい」
  • 「昔の自分は良かった」

こんな言葉が頭の中をぐるぐる駆け巡ります。
退院後に仕事を再開した時に最初の壁にぶつかりました。パニックになりました。出来るはずのことが出来なくて。
その時こう言いました。「自分には価値が無くなった」と。

それでもこのまま終わりたくない。逆転したい

じゃぁもう諦めるのか?このままでいいのか?
と質問されたら…答えはNoです。
障害を負って1年半が過ぎました。さんざん痛い目にあいました。それでもまだあきらめてはいません。元の自分という壁を乗り越えることを。
自分でもびっくりです。「結構粘るもんだなぁ。」って思います。
頑張っている人に「頑張れ」と言ってはいけないなんて話を聞いたことがあります。
私は間違いなく頑張っていると思います。頑張れって言われたくないか?と聞かれたら「頑張れ」って言って欲しいですね。そしたらもっと張り切っちゃう。まだまだ頑張ります。きっとまだ頑張りは足りない。
私は絶対に今の状況を抜け出すと決めています。それが最終ゴールです。
最終ゴールに到達するまではひたすら頑張り続けます。
でも頑張りすぎるのも体に良くないので、そこそこ休憩をはさみながら、前進し続けるつもりです。
「さぁ今日も頑張ろう!」