千葉障碍者職業センターで2回目の心理検査|突きつけられた現実

迫られる2択|千葉障碍者職業センターの心理検査で突きつけられた厳しい現実

千葉障害者職業センターで2回目の心理検査を受けました。
今回は長丁場。午前と午後に分けて2回実施です。さらに1回目と2回目の心理検査の様子をチェックした中間報告をもらいました。
中間報告を元に就業先をどうするのかを考えるのですが
「うわぁ…そりゃないでしょう…」
という夢も希望も無くなるような結果でした。
今日はその事についてまとめてみます。
高次脳機能障害者の仕事先の選択です。

まずは高次脳機能障害の検査を受けました

例によって検査内容は詳しくは書けません。でも千葉リハの心理検査でもやった内容です。道具を見せられた瞬間に記憶がよみがえりました。(やっぱり目からの情報は思い出せるようです)
紙に書かれているイラストを暗記する。とか言葉を暗記するとか。そういうレベルではなくて
PCに文字を入力する。モノを指示通りに分配する。と言ったより仕事の実践に近い形式での検査となります。
請求書を作ったり、納品書と請求書の違いを見つけたりもします。早さと正確性が求められますね。
そうそう。ちょっとしたモノの組み立てもしましたよ。幾つかのパーツに分かれたモノを指示に従って正確に組み立てます。
この検査(というよりも作業ですね)も最初に説明があります。1回だけです。開始前なら質問ができたと思います。
でも測定が始まったら質問は不可です。出来なかったらそこまでです。「説明を受けても手順を覚えられない」という判定となります。
正直厳しいです。凄いプレッシャーですよ。メモは禁止なんです。仕事ならメモをして当たり前なのですが、「メモをする暇もない!」という職場もあると思います。いかなる所でも対応できなければなりません。
というわけで、メモ無しは怖かったですね。でもうまくできたようです。きちんと説明された手順を記憶して再現することができました。
もう一つの大きな検査。モノを分配する作業はかなりスムーズに行ったようです。私のやり方が独特だったようで、検査の担当の人が驚いて聞いてきました。
思うに、私は「最初にやり方を覚えて繰り返し処理する」という作業ではなくて、「その場その場で最適解を判断しながら効率よく進める」という作業の方が向いているようです。
考えながら仕事をするのですがストレスがありません。自分が考えたやり方がそのまま結果に現れるために非常にわかりやすいです。
つまり私は「決められたルール内で作業をするのはストレスだが、自分でルールを決められる状況では力を発揮する。」のだと思いました。
これって、障害で頑固になったから?ではなくて元々の器質だと思います。障害を負う前からそのようなやり方で仕事をしてきました。
これは自分の強みの発見です。
逆に短所の発見もありました。
それは心理検査後のまとめで担当の方から伝えられた内容からわかりました。
「作業をとりあえず始めてしまう。そしてミスをしてやり直す傾向がある。」と言うものです。
言われてなるほどと思いました。確かに私は言われると「パッ」と始めます。でもこれって、障害になる前からある私の特性なんですよね。
病気をする前に他の方から「あなたは、あまり考えずに始めてしまう。そして失敗している。」と。つまりこれ、私の元々の性格です。障害ゆえの特性ではないと思うんですよね。
すでに分かっていることなので「それは高次脳機能障害とは関係ないよなぁ」という感想を抱いています。
これが今回の心理検査での結果。そして私の感想ですね。

  • 自分の強みが明確になった。(見えない共通項のあぶり出し)
  • 自分の弱点が明確になった。(ぱっと初めてしまい失敗する)

高次脳機能障害の特性をカバーする手法が仇に

私の弱点はもう一つあります。それは「スピード」です。これも指摘されました。
脳の処理速度自体は速いです。計算力も高いです。PC操作はべらぼうに速いです。PCでの開発スピードも速いです。つまり作業そのものは速いのです。
でも「あれはどうなった?」系のやり取り。つまり作業と言うよりも日常会話。日常の行動。これらが遅い。なぜか?「忘れるからです」
なぜ忘れると遅いのでしょうか?
それは「忘れるのを防止するために、確認作業が必要だから。」なんですよ。
つまり、普通の人なら言われた瞬間にパッと答えられるものでも、私は「メモを確認する」と言う行為が必要なのです。なぜメモが必要なのか?それは記憶障害があるから。
全ての記憶が障害されているわけではありません。ほんの一部です。条件は限られています。でも確実に落とし穴が潜んでいるのです。
落とし穴を100%避けるためには確認が必要です。そのために私はメモを取ります。そのメモが「作業が遅い」という判定に繋がってしまう。
何と言う事でしょうか。メモは諸刃の剣だったようです。でもメモ無ではもっともっと失敗しています。不安で仕方がありません。私はメモに救われています。メモがあるから周囲の人が「そこまでまとめられるの!?」と驚かれるレベルの議事録を作り上げたりできるのです。

高次脳機能障害の私に合う仕事はあるのか?

上記のような長所と短所を持つ私。無理なく働ける場所はあるのでしょうか?
障碍者センターの担当者さんに聞いてみました。結果は「無理なく働けて、給料をUPするのは難しい。」でした。東京ならあるかもしれない。でも千葉ならますます難しい。だそうです。
まとめると私が選択する道はこのようになります。

  • a)現状維持(環境良し、お賃金少ない)
  • b)障害オープンで転職(環境良し。お賃金少ない)
  • c)障害クローズで転職(環境悪化。お賃金アップ)

私、職務経歴書も提出しました。そのうえで上記のような判断となりました。(まだ仮の段階ですが)
私の職業はシステムエンジニアです。今まで何十社ものシステムを作って導入してきました。それに見合うような仕事は千葉ではオープンにはないようです。東京ならあるのかもしれません。
それならクローズで…と言うことになりますが、【クローズは難しいのでは?】という判断だそうです。かなりショックです。
難しい理由は先ほど説明した「スピード」なんですよね。メモです。メモを取らずに幅広い仕事に臨機応援に対応しなければならない。
元々私は障害が見えづらい言われています。私の障害を知らない人は、私と仕事をしても私に障害があるとは微塵も感じないでしょう。でも障害があるのです。
その状態で仕事の最前線に出たらどうなるか?アレコレと任せられてしんどくなるかもしれません。疲れ果てて障害特性が出てしまうかもしれません。いや、でないかもしれませんが…。なんともわからないのです。
私は、全体的な能力は高いのに、障害を負っている能力だけががくんと落ちている。人は全体的な能力から想定するから、障害のある部分に触れた時に「あれ?」となってしまう。下手すれば信用を失うのかな?
そんな能力のアンバランスさがあるために「障害者職業センターでも安心して会社を勧められるかが分からない」そうです。
【スキルと対応力のバランスが悪い】
これが今の私の現状です。滅茶苦茶辛いです。

今後の私がとるべき道は?選択肢はあるのか?

私は、経験とスキルは高いけれど、普通の事が出来ない。というとんでもないアンバランスな状態です。
それでもお給金が欲しいんですよね。今の状況じゃ生活が苦しいです。収入は病前の1/5ぐらいですから。
高いお給金を得るためには無理をする必要があります。あたりまえですが…。でもその当たり前とする壁が異常に高いような気がします。気を付けて何とかなるモノじゃないんですよ。障害ですから。
でも工夫で何とかしてきました。工夫で障害を乗り越えてきました。でもその工夫がネックになってしまう。
今の私はの二択を迫られています。

  • 働きやすさを取るか
  • お給金を取るか

今の仕事環境は非常にやりやすく気に入っています。この環境を壊して先に進むべきなのか。それともとどまるべきなのか。決められません。
私は何を優先すべきか。悩みます。
今、千葉リハと職業センターが私の次の一手について相談しているそうです。

  • 職業センターでの心理検査の結果と私の希望。
  • そして千葉リハでの4年間の私の変化の様子。

私は検査を受けると必ず議事録を書きます。検査内容だけではなく、結果や私からの意見も書いてきました。それは全て千葉リハへ提出しています。私の障害を知るための資料が千葉リハにたっぷりとあります。
今も障碍者センターでの議事録を千葉リハに送っています。だからかなり正確な判断が下されると思います。半年に1回の診察レベルではないですから。
結果は年末年始ごろに出る予定です。
どのような判断が私にとってのベストなのか。待ちます。ちなみに障碍者センターでの現時点での判断は「今の状況がベスト」だそうです。