インフルエンザ脳症から1年|最後まで私を苦しめ続ける後遺症

インフルエンザ脳症から1年|最後まで私を苦しめ続ける後遺症

インフルエンザ脳症発症から1年が過ぎました。
去年の今頃は入院中でしたが、頭もだいぶはっきりしてきて、退院の日程が決まったあたりだったと思います。
頭がはっきりしてきたといっても、入院当初に比べたらです。
もうね、周囲から見たら私の行動はハチャメチャだったと思います。
それでも、入院中に自分なりに「今、頭がはっきりしたぞ!」という出来事が何度もありました。
例えば休憩所に貼ってある食事の献立一覧表。一般入院用のメニューが書いてあります。ちなみに私が食べていたのは糖尿病用メニューです。だから内容が違うんですよね。それに気づいたのがこの頃でした。
毎日見ていたのに気が付かないんですよ。最初は「こんなの食べたかなぁ?」「おかしいなぁ。メニューを忘れちゃったのかなぁ」って不思議に感じていました。
MRI装置だって酸素カプセルと同じ形だと思っていたし、コーヒーやアロマ。アルコール脱脂綿の匂いも感じていませんでした。そしてその恐ろしい事実にすら気付かないありさま。
これほど酷かった私ですが、1年がたって認知は正常になったと思っています。そうじゃないと運転許可はおりませんから。でも、今でも後遺症があるんですよね。
今回は病気をしてから1年たっても残っている後遺症のお話です。

最後まで私を苦しめる後遺症。易疲労性

高次脳のすべてを支える一番大切な部分。家の土台にあたる部分の後遺症が残っています。
かなり辛いです。肉体的にはだいぶ回復したと思うのですが、何かあるとすぐに脳が「つかれたよ~」って信号を出しちゃうみたいなんですよねぇ。いや、実際疲れているんだと思います。だって脳に傷がついちゃったわけですし。普通は傷なんて付かないところですものね。
易疲労性を実感したのが、ウォーキングをした時と運転をした時の差を感じたときです。

ウォーキングをした時の疲れ

ウォーキングはただひたすらに歩くだけです。昨日は日曜日でお天気が良いので久しぶりに長距離を歩きました。2時間かけて10kmほどです。
腰がちょっと痛くなりましたが、体全体の疲れは心地よいです。頭が痛くなるようなことはありませんでした。

運転した時の疲れ

今日は大学病院での診察の日です。病後初めて私の運転で大学病院へ行きました。時間にすれば20分程度でしょうか。たったこれだけの運転で疲れました。
1年前のように全身がグッタリとまではいきませんが、後頭部がズーンと重くなるような。頭を締め付けられるような。ちょうど低気圧が時のような。そんな疲れに襲われました。
思い知らされましたね「私はこの程度の距離しか運転ができない体なんだ」って。運転を全く禁止された人からしたら「なんと贅沢な!」って思われるかもしれませんが、「やっと一歩前進した!」と喜んだあとの容赦ない現実。厳しいです。全く能力を発揮できない愛車が泣いています。

希望はある。諦めない。

今の最大の関心毎は「易疲労性の後遺症に襲われている脳でも、疲れないようになるのか?」です。運転可能な時間に直結しますから。目標は千葉から宮城までの運転です!
今日の大学病院の診察で確認しました。
「うん。疲れないようになりますよ。」「今だって昔と比べて全然違うでしょ?」
はっと気づきました。そういえばそうです。1年前と比べたら圧倒的に疲れなくなっているのです。精神疲労ってやつが、かなり改善している実感があります。

  • 入院中は週刊少年マガジンの1ページ目を読んだ瞬間に気分が悪くなりました。
  • 退院後はプレステのゲームを見た瞬間に気分が悪くなりました。
  • 千葉リハの帰りの電車ではいつもぐったりしていました。

それが今では、動きの激しいゲームも普通にできるようになっています。漫画は試していませんが、読めるんじゃないかな?って思います。(後で読んでみよう)
電車の中でのスマホ。全然平気です。毎回ぐったりしていた千葉リハの帰りも、今は殆ど疲れていません。

漫画は脳が疲れるそうですがテレビは脳が疲れないそうです。なぜならテレビは情報を受け取っているだけだから。と病院で説明を受けました。実際入院中は本は全く読めませんでしたが、テレビは普通に見ていました。

最大の敵「疲れを」攻略したい!

易疲労性は元の世界に戻ろうとする今の私の最大の壁です。精神障害を負ってしばらくの間は記憶障害が最大の関心毎でしたが、今は間違いなく「易疲労性」です。
これを攻略しない限り、次のステージに進めないことがわかりました。
運転にしろ、仕事にしろ、私生活にしろ…。易疲労性こそが最大の悪。何年かけても乗り越えなければならない壁です。
そのためには基礎となる体力づくり。脳を支える体が元気じゃないと脳機能は発揮できないとグループリハビリで習ったと思います。
失った自分の居場所を取り戻すために、ウォーキングから始めたいと思います。