高次脳機能障害の真実: 私の経験と心療内科への道

高次脳機能障害が発覚したきっかけ

2019年1月にインフルエンザが重症化して脳症を起こしました。
体内にて強烈な免疫反応(サイトカインストーム)が発生して
記憶を司る海馬という脳の一部を損傷しました。

入院中から絶望的なまでの記憶障害の症状が出ていましたが
初めて記憶障害の壁にぶつかったのは、隊員1か月の仕事再開時でした。

最初にどのような症状に気づいた?

退院後に仕事を再開しました。
その際になぜか思うように作業が進みませんでした。
入院前なら10分で終わる作業が、退院後は6時間経過しても終わりませんでした。
理由が分からず発狂状態となりました。
その時に今までの違う自分に変化していることに気が付きました。

どのような治療を受けていますか?

高次脳機能障害の治療は作業療法とグループリハビリを千葉リハビリテーションセンターで受けました
半年ほどだったかと思います

その後も現在に至るまで定期的に千葉リハでの診察とカウンセリングを受け続けています。
様々な困難な内容の相談に乗ってもらっています。
今は就業についてが最大の関心事です。

心療内科の受診を勧められた経緯

記憶障害、注意障害、遂行機能障害がある状況の中で、病前と同じ仕事を再開しました。
気が狂いそうなくらい無理をしてきました。
以前と同等とは言えませんが、代替手段を活用して以前と遜色のない速度で仕事をこなせるようになりました
同時に心に無理を重ねてきた影響が出始めました。

障害がある中で無理に挑戦を繰り返すと多くの失敗を経験します。
尋常ではない失敗を繰り返しました。周囲の目も冷ややかでした。
それでも負けずに努力に努力を重ねました。
無償で働くことが多いですが、必ず認めさせようと頑張り続けました。
その結果が自信喪失と強い恐怖心が根付きました。心が折れてしまったのです。

その結果、身体的な症状が出始めました。
その事を千葉リハの診察で伝えると心療内科の受診を勧められました。

心療内科受診によって期待する効果

今は恐怖心が非常に強いです。

高次脳機能障害を克服するためには常に新しい事にチャレンジすることだと考えています。
そのための原動力が恐怖によって壊れてしまいました。
今は自宅に引きこもる毎日です。誰からも見放さられている実感があります。

現状の孤独をのりきり、不安を克服し、再び障害を乗り越えるチャレンジができるようになりたい。

日常生活への影響

一言に集約すると「高次脳機能障害により信用を失いました」
信用は一生をかけてコツコツと積み重ねてきた実績です。
それがたった1回の病気で消えてなくなりました。

跡に残ったのは「人を見下して疑う冷たい目」でした。
恐ろしい事に冷たい目は、自分が自信を見る目でもあります。
自分で自分が信用できなくなりました。

そのため行動できなくなりました。常に不安に襲われています。
不安が強すぎて新しい行動ができません。

その結果が今の孤立です。
仕事は減る一方です。収入も激減しました。
生活は苦しくなります。ますます心に余裕がなくなります。

その結果生まれるのは焦りの感情です。
焦りは不安を増幅させます。

不安は身体症状を悪化させます。
私の身に怒っている影響です。

読者へのアドバイス

障害を持ちながらも、昔の自分を取り戻そうと無理をし続けた結果が今の自分です。
たぶん昔の自分にこだわり続けるのも障害特性の一つだと思います。
もし今、障害を抱えている状況の中、再び昔の居場所に戻たいと考えているのなら、一度冷静になって考えてみてください。果たして昔と同様に働けるのかを。

無理をすれば何とかなるかも知れません。でもその無理はいつの日か反動となって心と体をむしばむかもしれません。その点は覚悟しておくべきです。もし許されるのなら、自分にあった新しい環境の世界へ進むべきです。

そして、そのような無謀ともいえる努力をしている人を見かけたら、「彼は今誰よりも真剣に戦っている」と認めてあげてください。

高次脳機能障害者はふざけているよう見えるそうです。なぜなら物忘れが激しかったり、注意散漫だったり、あきれるような失敗を繰り返すからです。

でも現実は違います。死ぬ思いで努力を重ねて戦っています。真剣そのものです。でも障害のために当たり前が困難なのです。そこをわかってください。

一見、なにも障害が無いように見えるのに行動が変だと、余計なおさらだと思います。
でも心の中ではできな自分に悔しさが一杯です。

そこを理解してください。周りの人の理解があればまだまだ第一線で働けるのです。障害を受けていない部分は普通に状態なのですから。