闘い続ける日々の中で

高次脳機能障害があって記憶力がしんどくて仕方がない。日常生活の中でもトラブルの毎日を送っています。

正直、「障害が治った」って思いたいのですが、少し変わったことが起こると、スグにメッキが剥がれます。そのたびガッカリしています。

何度心がへし折れているかわかりません。少し前の高次脳機能障害者の集まりで、誰もが新しい生き方を始めていたのですが、その理由が分かります。絶対に過去の自分は捨てた方が良いと思う。

そう、頭ではわかっていても固執しています。しんどい。しんどいと言いながら、自らしんどい思いをしているのが苦しいです。

そうなる理由もわかっています。仕事です。今の仕事の人間関係をリセットしなければ私は永遠に苦しみ続けると予想できます。分かり切っています。でも仕事がやめられないのです。辛い。辛い。辛い…

助けてくれ。と思っているのですが、いざ助け船を提案されると「いや、いいです。自分で何とかします。」とはねのけてしまう。

なぜか。今までいた世界が消えてしまうのが恐ろしいからです。今いる世界は地獄です。障害を負っている私には到底マッチしていません。環境調整が必要です。その環境調整とは今いる世界とお別れをすることです。そして新しい世界で生きること。頭ではわかっているのに、それができずに苦しみ続けています。

いつまで苦しめばいいのでしょうか…。私の心が病むのが先か、体調を崩して入院するのが先か、それとも別天地にたどり着くのが先か。まさに今も現在進行形で焼かれ続けています。遂行機能障害です。

千葉リハからの提案は二つを同時に進める

先週千葉リハで診察を受けました。その際に困りごとをすべて伝えています。書き溜めて置いたメモが火を噴きます。

その結果言われたこと。色々ありますが、印象に深いのは2つです。

1.一つずつ問題解決をせよ

今、複数の問題が複雑に絡み合って私に襲い掛かっています。その中心にあるのが「就労」です。

元々働いていますが一般的な働き方ではありません。とうてい障害のある人がやるような仕事ではありません。不可能と言われていました。それを無理をして6年もの間こなしてきました。

その結果得たものは、自信です。「まだ自分は戦える」という自信を得ることができました。

しかし失ったものもあります。それは収入です。障害を負って以来新しい仕事を取れなくなりました。衰退の一途です。将来は閉ざされています。先を考えると今の状況は非常に思わしくないのです。

収入が少ないがゆえに、複数の仕事を同時にこなさなければならない。という働き方になってしまいました。それゆえに状況が複雑なのです。

本来なら障害のある人が複数掛け持ちで仕事をするなんて異常事態です。保護されるべき社会的弱者だと思いますが、その立ち位置に収まることを許されていません。無理をして苦しみ続けながら、先の無い未来のために働き続けなければならないのが今の現状です。

2.心療内科を受診せよ

少ない収入でもあると無いとでは大違いです。無理をして働き続けました。懸命にして働き続ければきっといつかは報われる。そう信じて6年間、気が狂いそうになりながら休みなく働き続けました。休日に無償労働なんて当たり前です。

その結果得たものは…心の崩壊でした。精神的な症状と自虐的な行動が増加し、脳神経内科にプラスして心療内科の受診も勧められたのです。

器質的な脳機能障害だった私は、精神的な障害も発症したようです。無理をして社会復帰が一歩遠ざかりました。踏んだり蹴ったりです。

「脳の病気をした人がする仕事ではない」

大学病院の先生からはそう言われていました。でも「無理をすれば、努力すれば、頑張れば、工夫すれば、出来ないことは無い。」そう信じて以前の仕事に挑戦し続けました。結果だけを見れば確かにそん色なく仕事をこなせるまでになりました。我ながら素晴らしいと思います。

しかしその代償は大きかったようです。心が壊れました。いや、まだ壊れていないのかな…? まだ大丈夫…??

今の私の状態は良くないと思います。身体的な症状も出ていますし。このままいくと非常によろしくないことが起こりそうです。

だから、心療内科の予約を取る事にしました。また一歩前進。新しい世界に突入です。頑張らなければ…

3.簡単に受信できない心療内科

心療内科受診への道のりは長いようです。そもそも「受診しよう!」という気持ちが起こりませんから。そこからのスタートなのです。

心療内科を勧められてもすぐに決断はできません。今ある仕事とのスケジュールの兼ね合い。病院を受診したことによる社会的なペナルティー(無いようです)、増える周囲からの偏見。「自分はだめなのか」という気持ちの問題。そしてお金の問題…。

色々と考えることが増えます。それでなくても手続きや関係者の多さに混乱しているのです。就労移行支援の対応もあります。あれもこれもやらなければならない。しかも難しい環境と壊れてしまった記憶力で。

それでも周囲の協力を得ながらなんとか、受診の予約に近づけました。

心療内科受診の日取りは決まりましたが、まだ正式ではありません。今度は精神障碍医療の受給者証が必要だとか…

もうね。何かをしようとするとこれなんです。保険証が一枚あれば全てOKというわけにはいかない。あれもこれも公的な手続きと書類が必要なのです。

これ、私一人では100%無理です。出来ません。高次脳センターもそこまではフォローは無理でしょう。つまり妻がいなかったら心療内科の受診はできなかったのです。

一人でこの手の手続きは無理です。確かに詳細な説明を受けました。どうすればいいのかまとめました。それでもできません。自分でやろうとしたけれど出来なかったのです。

記憶違い、記憶喪失、認識ミス、イライラ、投げやり、劣等感。この辺りの感情に支配されます。そして投げ出します。

「もういいや。どうでもいいや。」

私がたどり着く結論はこれなんです。ちなみに以前はもっとひどかったですよ。

「いつもいつも自分ばかりが酷い目に合う!ゆるせない!」

でしたから。

今は「諦め」以前は「怒り」

物事が進まなくなるとこの感情に支配されるようになりました。ちなみに表現は180度違いますが心の中の中では同じことを考えています。

「もう消えたい」です。

混乱しやすく、極論に走る高次脳機能障害

私は、まじめです。本当にまじめだと思います。

真面目ゆえに許すことをしない。だから自分を許さない。

混乱も許しません。だから解決しようと考えます。ところが障害があるため考えが途中で混乱します。

どうしようもない矛盾が発生しています。自分が一番避けたい状況を自ら作り出してしまうのです。

それを解決しようとします。解決できません。でも解決しようとします。無限ループです。ぐるぐるぐる…考えが回り始めます。やがて非常識なレベルの答えにたどり着いてしまうのです。

周りの人はそれを「極端な考え」と思うようです。私からすれば考えに考え抜いた結論です。思考の点と点が紐で滑らかに繋がっています。

しかし私以外の人から見ると「突然とんでもない事を言い始めている」になってしまうのです。

新たな道への一歩

私たちの人生において、時には新しい道を歩む勇気が求められます。

私自身、恐れを感じつつも、より良い未来のために今いる場所を離れる決断をしました。

このブログを通じて、私の物語が、同じように困難に直面している人々の心に少しでも光をもたらせたならば幸いです。

共感や支援の手が、必要としている人々に届くことを願いつつ、私は新たな章を歩み始めます。

この旅は続きますが、一人ではありません。読んでくださったあなたも、この旅の一部です。