障碍者雇用を目指すあなたへ:就労移行支援施設1カ月の利用体験と感想

1. はじめに

1年前、私は障碍者雇用に挑戦しましたが、結果は自滅でした。プレッシャーや自分の特技と企業が求めるスキルとのミスマッチから、試用期間内に雇用が中止になってしまいました。その経験から、私は障碍者雇用の成功のカギは、自分自身と就労先との相性だと痛感しました。

2. 就労移行支援施設を選んだ理由

自分が考える自分と、本当の自分の姿が異なることを理解し、第三者による長期間の観察が必要だと感じました。そこで私は、障碍者就労移行支援施設を利用することに決めました。この施設では、就労に向けたスキルの取得だけでなく、生活リズムの安定や障碍者の観察、企業とのマッチングが同時に行われるため、安定した障碍者雇用に必要な要素が揃っていると感じたのです。

3. 支援施設の選び方

近隣の複数の障碍者就労支援施設を体験利用し、最終的に現在の施設を選びました。選択のポイントは、雰囲気、通いやすさ、そして障害を深掘りできそうな印象の3点でした。

4. 最初の印象と体験

施設を利用して最初に感じたのは、コミュニケーションの頻度が非常に多いことでした。利用者が何を得意とし、何を苦手としているのか、また何を期待し、何を恐怖しているのかを逐次観察していることがとてもありがたく感じました。最終的に選んだ施設は、私を最も理解しようとしてくれていると感じました。

5. 支援内容とプログラム

施設では、個別での自習、苦手の観察、苦手への挑戦、PCスキルの向上、グループでの作業、人前での行動など、社会生活で必要になる項目を網羅したプログラムが用意されています。私は特にグループでの行動が苦手ですが、施設では第三者が私の得手不得手を明確にし、個別に目標を伝えてくれるので非常に助かっています。

6. 自分の成長と変化

1カ月が経過し、社会生活内での自分の課題が明確になりました。同時に、社会生活で発揮できるスキルも見えてきました。苦手の克服と長所の明確化が、障害で失った自信を取り戻す良いきっかけとなりました。今後も就労に向けて自分を見直し、成長を続けていきたいと思います。

社会で発揮できるスキル…具体的には?

企業内での事務手続きのシミュレーション、リーダ役としての行動、作業手順の自発的な考案、人前での発表、会社ですべきこと、会社ですべきではない事なと

7. 高次脳機能障害に特化したサポート

毎回必ず締めの時間に個別の振り返りがあることが、記憶障害や注意障害を持つ私にとって大変助けになっています。これにより、ミスなく通い続けることができ、1日を意味のある通所へと変えてくれます。また、困り事への対応も随時行ってくれるので、非常に安心しています。

8. 今後の目標

今後はさらに自分に自信をつけ、自信を持って行動できるようにしていきたいです。最終的には、誰にも依存しない完全なる自立を目指しています。

9. 同じ悩みを抱える人へのメッセージ

法改正により就労移行支援施設に通うための敷居が下がり、施設も成果を上げなければならない理由ができました。もし以前失敗したとしても、今はチャンスが訪れているかもしれません。就労をあきらめた人がいたら、もう一度挑戦してみてほしいです。

施設によって特色は異なりますが、最終的には「人」が重要です。施設にいる人々、お世話をしてくれる人々が利用のしやすさや印象を大きく左右します。ぜひ近隣の複数の就労移行支援施設を体験し、自分に合う施設を見つけて頑張ってみてください。

施設に通う人たちは、未来を信じて毎日頑張っています。私から見ても「どこに障害があるのだろう?」と感じるほどです。障碍者就労移行支援施設は本当に素晴らしい施設だと思います。