当事者が語る高次脳機能障害:ピアサポートの心得と戦略
「高次脳機能障害者のピアサポーター養成の資料づくりに参加してみませんか?」
このような案内を受けました。
「ピアサポーター」ってなんだろう…?
私にはピアサポーターの知識が全くありません。
しかし、必要なのは私の当事者としての意見らしいです。そのため詳しい事は知らなくてもいいのかもしれませんが、気になったので調べてみました。
ついでに「ピアサポーター研修の資料作りの時に語るための資料」と言うのも作ってみました。事前に用意しておけば慌てずに済みますから。診察の時も資料を用意しておくのが私の主義ですし。
最初はパワポで作っていたのですが、作業内容に記憶力が追い付かずにハチャメチャになってしまったので、このブログに文章でまとめました。
こんな感じになったけれど良いのかどうかわかりません。が、せっかくなので掲載します。
ちなみに、資料の内容はAIと相談しながら作りました。そのため掲載した情報が本当に必要なのかどうかはわかりません。Q&A形式でAIに質問してもらい障害当事者の私が答えています。
高次脳機能障害ピアサポーター研修用の資料作りで役立つQ&Aガイド
1. 障害受容への道:認識から受け入れまで
障害を初めて認識したときの感情や考えを教えてください。
障害を受け入れるまでの過程で直面した最大の困難は何でしたか?
自分の存在価値が無くなった、生きている意味がない。と考えて大声を出して嘆いて机をバンバン叩いていました。その時は自殺も頭をよぎりました。
妻曰くこの時の私の表情は今まで見たことのない恐ろしい表情だったそうです。
「自分のアイデンティティ、自信の源、勇気の根源、心のよりどころ、唯一他人に勝てると思える部分、社会との接点を産み出す能力」
これら大事な力を失ったと知った時は強い絶望感がありました。
能力を失ったことを認めたくありませんでした。能力を失っていない事を自分自身に証明するために、今まで当たりまえのように出来ていた仕事に狂ったように取り掛かりました。
しかしわずか10分の作業が深夜を過ぎても終わらず。作業を進めれば進めるほどに混乱し収拾がつかなくなりました。
その時、自分が一生かけて積み重ねてきたものが消えてなくなったのだと実感しました。
2. 日々の挑戦を乗り越える:実践的対処法
日常生活で直面する障害による挑戦について教えてください。
これらの挑戦にどのように対処していますか?
日常生活では、集中しすぎてすべきことを忘れる。という障害がおこります。
些細なことから命に係わる重大なことまで色々とありますが、自分的にあまり気にしていません。っていか気にしても忘れてしまいます。
自分は日常生活の範囲内で起こる障害により困っている自覚は乏しいです。
そのかわり仕事への挑戦と対処は重要度が高く、常に工夫を凝らし続けています。
それゆえに高次脳機能障害がありつつも、病前からのコンピューターシステム開発の仕事を続けていられるのだと思います。常識外ですが執念で続けています。
ここが障害後に新しく作り上げた私の精神のよりどころなのだと思います。
3. 社会との絆:理解と支援を求めて
社会や他人との関わりの中で、障害によってどのような経験をしましたか?
社会の中で支援や理解を得るために、どのような取り組みを行っていますか?
あきらかに差別を受けていると実感しました。
本人は差別意識はないのかもしれませんが、私からすると「馬鹿にされている」と感じる言動を確認しています。
昔の私を知らない全くの他人の方が差別せずに接してくれていると思います。
差別ではなく配慮をしてくれる人もいました。非常にありがたかったです。自分も見えない障害への配慮のできる人間になりたいと思いました。
私は自分自身の障害者としての経験をブログにして世の中に公開しています。少しでも見えない障害の当事者が何を考えて過ごしているのか知ってもらいたいです。
当事者でなければ気が付かない事、障碍者特有の気持ち、視点で日常生活のなかの不満、気づき、障害があるからこそ理解できる対策などを掲載しているつもりです。
取材などの話があれば積極的に協力をしてきました。
4. ピアサポートの力:経験から学ぶ
ピアサポートを受けた経験があれば、それがあなたにどのような影響を与えましたか?
千葉リハのグループリハビリにて、同じ高次脳機能障害を持つ人たちと共に課題を解く中で、高次脳機能障害とはどういうものなのかを第三者目線で理解することができました。
この経験は難しい高次脳機能障害の自覚に大きな影響を与えたと思います。障害の自覚あってこそ障害対策の手が打てます。
同じ障害を持つ人と接する機会はなかなかないです。非常に良い経験だったと思います。
5. 心の健康を守る:自己ケアの重要性
障害を持つことがメンタルヘルスにどのような影響を与えましたか?
自身のメンタルヘルスを管理し、自己ケアを行うために実践していることはありますか?
障害によりすべての行動に失敗するようになりました。その結果、自信を無くし二次障害を起こしました。脳神経内科の医師からは精神科の受診も勧められるようになりました。
高次脳機能障害がある状況での挑戦は、メリットがありますがデメリットもあります。劇薬なのかもしれません。
とにかく失敗をします。失敗をすると尋常ではないレベルで落ち込みます。立ち直れません。しかし立ち直って再び挑戦しなければなりません。なぜなら前進できないからです。停滞するからです。それは今の状況からも零れ落ちることを意味します。
高次脳機能障害者の問題として「ひきこもってしまう」というものがあります。これだけは避けたいと考えています。引きこもりの期間が長いほどに復帰が難しくなるからです。
だから二次障害を起こしても障害と闘い続けています。自分の心を守るためには今の状況をブログとSNSで情報発信しています。
また、常に新しい事に挑戦し続けています。停滞はしたくないですし自分の脳の回復の度合いを確認できまます。少し前までできなかったことが脳の回復とともに出来るようになっていたりするのです。
ただこれもまた周りからすると迷惑に繋がっているかもしれません。障害のある私が勝手にいろいろと行動しているわけですから。だからと言って制限をして鎖につなげば私は弱る一方になります。かじ取りが難しいと思います。
私にとって新しい挑戦は知的好奇心を満たします。脳に刺激を与えます。心に潤いをもたらしてくれます。障害で無気力になりなにもせず1日中寝ていたころには考えられなかった事なのです。
6. 理想のピアサポーター像:必要な資質とは
効果的なピアサポーターに必要だと思う資質やスキルは何でしょうか?
ピアサポートの関係を築く上で重要だと思うことは何でしょうか?
私が考えるピアサポートに求める資質とは。
・当事者が言葉にできずにいる心の中の感情を目に見える形にする力が備わっているか。 だと思います。またそのためには当事者の心の壁を取り除く力も必要です。
そのためには
・障害ゆえの困りごとに共感する力が備わっているか。 これも必要でしょう。そして
・この人なら大丈夫かもしれない。という安心感・信頼感だと思います。 まとめると
「共感力、安心感、信頼感、伝える力」がピアサポーターに必要な資質なのかな?と思いました。
本当の所を理解できるのはこれからです。がんばろう!
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