障碍者雇用の面接対策:企業理念を活かした効果的なアピール法はコレ?

障碍者雇用について毎日頭を悩ませています。

どう働けばいいのか。どういう働き方があるのか。毎日しんどいです。

そんな私ですが、1年前は大きな会社で障碍者雇用されていました。かなり評判の高い会社でした。私が面接したときは枠が1人で、応募が9人だったと思います。

競争率が高すぎて驚きました。それだけ素晴らしい会社なので(実際にそうでした)、ぜひそこで働きたいと考えて面接の練習なども一人で行っていました。

練習をするには「面接ってどういうことをするの?」が分からなければなりません。

私は今までに何社かで働いたことがあるのですが、最後に面接を経験したのは何十年も昔の話です。

またエンジニアなので技術があるかどうかが評価ポイントだし、どちらかと言うと私に選択権がある状況でした。今まで生きてきた中で面接に落ちた経験は1回だけです…。

そのため、競争の中で面接を受けるというのは初めての経験です。面接のやりかたを紹介しているサイトを色々と確認して、何がポイントなのかを割り出したりもしました。

その際に気になった内容がありました。

それが「企業理念」というものです。

企業理念との闘い

私の経験からすると、企業理念は事務所の額に入れて飾られていたりします。役員や社長の部屋にもあったかも。それほど重要なものだと思います。

でも、現実はどうなのでしょう?本当に企業理念を意識して働いている人っているのでしょうか?

私はあまのじゃくな性格なので

  • 「企業理念とはどこの会社にもあるものだけれど、事実上ただの飾りではないのか?」
  • 「企業理念を意識して働いている従業員はどれだけいるのか?いないのでは?」

そう考えていました。実際どうなんでしょう?今この記事を読んでいる人は、自分の職場の企業理念をさらさらと言えますか?毎日意識していますか?忠実ですか?

会社によって従業員の質が全く違うことは理解しています。管理がナアナアでだらしない会社があるのも見ています。逆に「ここが天上界か?」と驚くような質の高い会社も経験しています。

その違いはどこから来るのでしょうか?企業理念なのでしょうか?だとしたら企業理念は非常に大事なものだと思います。会社の中心です。

ただ、そこで新しい疑問がわくのです。その素晴らしい企業理念があるとして、面接のときに「御社の企業理念に…うんぬん」ってどうなの?って。

どういうことかと言うと、入社しない限りは外から見たカタログスペックしか知らないわけです。企業理念と従業員の質が一致している保証はどこにもありません。

それにもかかわらず「御社の企業理念に感銘を受けた」と、面接で語るのってどうなの? そう考えてしまうのです。

もし私が面接官の立場なら「なぜ感銘を受けたと言えるの?その具体的な理由は?感銘を受けた結果どうなったの?何か変わった?」と突っ込みたくなります。

そのくらい「企業理念」について事情を知らない人が「感銘をうけた」と答えるのに違和感を覚えるのです。

っていうか「面接で企業理念について確認するのってどうなの?」とも感じますが。

これは、私の経験値が低いから起こる疑問なのかもしれません。なのでAIに私の疑問をお尋ねしてみることにしました。

面接で企業理念を語る真意はどこにある?

私は「企業理念に感銘を受けた」と答えること自体に納得がいきません。そんなの面接に受かりたいがためのヨイショだろう?そう思いませんか?

そこで、疑問に思う気持ちをAIに問うてみました。AI相手なので辛辣で直球です。思いつく限りの極端な偏見を入れまくっています。

そのような相手が怒り出すような質問にもさらりと答えてくれるのがAIの良い所ですね!

AIに投げた質問

  • 「当社についてご存知のことを、すべて話してみてください」 という質問に疑問を感じます。そもそも入社経験をしておらず内部の情報を知らない状況なのだから、カタログスペック以上の事は知りようもないのでは?
  • HPなどを確認しても、立派な企業理念や経営者の言葉。優等生な従業員の言葉しか読み取れません。このような美辞麗句を面接官は聞きたいのですか?
  • 今までの経験から、社是のようなものは会社内に額縁に飾ってあったりしますが、現実の従業員は意識しておらず、単に経営者の自己満足に終わっている飾りでしかないように思えます。それを面接で問うのは意味が無いと思いませんか?
  • そもそも就活の時点ではその会社の現場で働いていません。それなのに美辞麗句を見て「共感しました」はおかしくないですか?
  • 掲げている価値観は非常に抽象的で範囲が広いです。あいまいだと思います。このあいまいな情報に共感する。感銘を受ける。というのは現実にはあり得ないと思いますが?

AIからの答えは「なるほど!そういう意図があったのか!」と驚くものでした。目からうろこです。

経験値の低い私からすると本当に驚きの知見をえることができました。AI凄すぎです!

面接官がこの質問から見ているものは、私が想定していたものとは違っていました。そこで今後の障碍者雇用の面接を考えて、「企業理念対応マニュアル」を作ってみました。これでまた幸せな未来に一歩近づけるかもしれません。はやく井戸の底から抜け出したいです。

というわけで、ここにまとめた「面接時の企業理念に対する答え方」マニュアルを記します。

面接時に「心の底から企業理念に納得したと証明するためのマニュアル」

1. 企業理念の理解

1.1 企業理念とは

企業の存在意義と目標。そこへ向けて決めごとをする軸。

「同じ目標を実現したい!」と感じられたら優勝です。おめでとう。でも企業理念の意味を理解できないと勝利できません。だからこのマニュアルです。

1.2 情報収集の方法

会社のHP

企業理念やビジョン、目的、価値観などが記載されています。「経営者のお言葉」などに書いてあったりするかも。

ニュース記事

何かの取り組みをしている会社なら、どこかに広報されていたりします。ビジネスショーや講演会などもネタ集めに良いかも。私が知っている会社の経営者も晴海で講演をしていました。会社の大きさではなく実績ベースで評価されるのだと思います。

社員の口コミサイト

社員の口コミから、企業の実情がわかります。匿名掲示板か過激な方向へ暴走しますし、良い情報は書かれないものですが、それなりに現場の不平不満が確認できます。話半分ぐらいの意識で良いかも。

2. 抽象的な理念の具体化

2.1 理念を具体的な事例に落とし込む

手順
  1. 企業理念とにらめっこして、共感できる部分を特定する。
  2. 自分の過去の経験や実績を振り返る。それを元に理念と関連する具体的な話を思い出す。
  3. 具体的な話を基に、自分の行動と結果を整理する。
  • 企業理念: 「顧客第一」
  • 具体例: 「以前の職場で、顧客満足度向上プロジェクトを担当し、顧客からのフィードバックを基に製品改善を行った結果、顧客満足度が15%向上しました。」

…ところでこの具体例どう思いますか?私AIからこの具体例を回答された時「使えない」って思いました。なぜかというと「顧客満足度が15%向上しました」なんて言っているからです。

15%という数字はどこから生まれたのでしょうか?指標があって本当に数値化する企業なら良いのですが、「顧客満足度なんてホンワリとしたものは数値化できないよ」ではないでしょうか?

売上が〇%上がった。利益が〇%上がった。のほうが現実的です。でも経営者や経理でもない限りこんな数値は入手できないんじゃないですかね?会社の経理のデータが一般社員にも公開している会社なら別だけれど、経営の数値ってブラックボックスじゃないのかなぁ?

会社で使う数値って分けて考えられると思います。結構大事なポイントです。

  • 経営者が使う数値:期間、金額
  • 従業員が使う数値:時間、数量

理念を具体的にするのって、目の見える数値に変換するってことなのではないかなぁ?って思うのですがどうでしょうか。

結果として現れた数値の変化に納得がいってこそ「御社の理念に共感しました」と言えるのではないかな?と。

…考えすぎでしょうか?だんだん話がややこしくなってきた気がしますが、このような考え方は大事だと思うのです。

物事を抽象的ではなくて具体的な数値として捉えるようとする行為そのものに意味はあるはずです

3. 具体的な事例に対する考察

数値を使わずに抽象的な言葉を具体的な何かに変換するやり方です。こちらの方が現実的かもしれません。

3.1 企業理念の考察の方法

構成
  1. 事例の背景を説明
  2. 自分の役割と行動
  3. 得られた結果
  4. その経験から学んだこと
  5. 企業理念との関連性
  • 背景: 「新製品のリリース後、顧客からのフィードバックが多く寄せられました。」
  • 自分の役割と行動: 「フィードバックを分析し、改善点を提案しました。」
  • 結果: 「製品の満足度が向上し、顧客のリピート率が上がりました。」
  • 学んだこと: 「顧客の声を重視することの重要性を実感しました。」
  • 企業理念との関連性: 「貴社の『顧客第一』の理念と一致しています。」
考え方
  1. まず企業理念をピックアップする(例:顧客第一)
  2. 今の良い状況をピックアップする(例:リピート率が上がった)
  3. なぜ良い状況にあるのか理由を考える(例:改善点の提案)
  4. 良い状況になったと主張する根拠をあげる(例:フィードバックが多く寄せられた)
  5. だから「例:理念と一致している」と主張する。
具体例

企業理念:顧客第一。

  • 顧客からの信頼関係を継続(障害後も変わらず付き合いがある。)
  • 責任感をもって顧客対応を実施(障害を理由にせず責任感を持って仕事に取組み、結果を出し続けた。)
  • 迅速かつ的確なサポートを提供し、顧客満足度を維持した。(障害で辛くても自分を犠牲にし続けながら仕事にあたった。)
  • そのため貴社の『顧客第一』の理念と一致しています。(すべてを犠牲にしてもこれ以上顧客に迷惑をかけられない。死ぬ覚悟で仕事をこなした。自分の命よりも顧客第一を貫き通した。)

かなり大げさに見える具体例になりましたが、私の今までの実情を知っている人からすると「大げさではない」になると思います。そのくらいの気持ちで仕事をしていました。

障害があるのにもかかわらず仕事をし続けるのは無理があるのですが、無理を具現化したらこうなってしまいました。自分で驚いています。

結構、危険ですね私。鬱になった根本の理由が見えた気がします。

4. 質問の準備

4.1 質問の例

理念の具体的な実践

「貴社の『持続可能な社会の実現』というビジョンについて、具体的にどのような取り組みをされていますか?」

社員の役割

「社員が企業理念を実践するために、どのようなサポートや研修が行われていますか?」

5. 面接での回答例

5.1 回答のテンプレート
イントロダクション

「貴社の企業理念に非常に共感しました。」

具体例

「以前の職場で□□に取り組み、その経験を通じて○○を学びました。」

結論

「この経験を活かし、貴社でも△△のような形で貢献したいと考えています。」

まとめ

どうですかねぇ?

企業理念の理解と具体化、そしてそれを面接で効果的に伝えるためのポイントをまとめてみました。

価値観が一致する従業員を集めたい会社にとっては、会社の方針と応募者の思想が一致しているかどうかを知りたいのだと思います。

理論で感情を整理して就労にあたっているように見えますが、意味を深堀すると本当に企業理念に感銘を受ける可能性もあります。

もし「いいこと言うね!その通りだ!」と一目で感じ取れたら、本能的にマッチしている運命の出会いなのかもしれません。